WRCメキシコ:リンドストローム「全てのミスから学んできた」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCメキシコ:リンドストローム「全てのミスから学んできた」イベント後記者会見

©Jaanus Ree/Red Bull Content Pool

WRCラリーメキシコのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。WRC復帰以来、苦戦を強いられてきたメキシコで初優勝をマークしたトヨタ。スポーティングディレクターを務めるカイ・リンドストロームは、問題を分析し、ハードワークを続けてきたチームの努力を称賛した。

●WRCイベント後記者会見 出席者

Matt Jelonek


1位:セバスチャン・オジエ=SO(トヨタ・ガズーレーシングWRTT)
1位:ジュリアン・イングラシア=JI(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
2位:オィット・タナック=OT(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
2位:マルティン・ヤルベオヤ=MJ(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
3位:テーム・スニネン=TS(Mスポーツ・フォードWRT)
3位:ヤルモ・レーティネン=JL(Mスポーツ・フォードWRT)
カイ・リンドストローム=KL(トヨタ・ガズーレーシングWRT、スポーティングディレクター)

Q:セバスチャン、異例の雰囲気での勝利だ。今回、とてもチャレンジングだった。ここに参戦することは感慨深いものかと思うが、今の気分は
SO: もちろん、状況が違えばトヨタでの初めての勝利を祝いたかったが、今回は間違いなく奇妙な勝利だ。基本的に、自分はレースをしたくなかった。納得はしていたし自分の仕事もしたが、自分にとって人間としての生活を守ることが一番のはずでありたい。メキシコの仲間に、何の危害も及ぶことのないように願っている。いつものように、たくさん応援をしてもらった。でも、ここにいる全てのファンに、サインを書くことも、写真を撮ることもしないのは、理解してもらいにくいものだ。今、世界の誰もが努力していることをリスペクトするために、最善を尽くす努力をした。それでも、いいラリーはできたと思うし、2日間ミスなく過ごせた。メキシコは毎回、ビッグチャレンジだし、今日は選手権争いの点でもいいポイントを獲得できた。

Toyota Gazoo Racing WRT


Q:メキシコでは4つのマニュファクチャラーで通算6勝目。そのことを、どう感じていたか。今回、素晴らしいペースも見せてもらった
SO:正直、木曜日は自分があまりいいフィーリングではなかった姿を何人か見ていると思う。世界の状況は、毎日のように変化している。水曜日の夜にニュースを聞いて、よく眠れなかった。そして木曜日は自分自身と戦っていた。いつものような仕事が、あまりできていなかった。そして自分自身に語った。自分たちはラリーをするんだ。本気でするか、走らないかだ。中途半端にはできない。何も生み出さないからだと。金曜日はかなり気分がよくなり、マシンも週末を通して完璧だった。何のトラブルもなかったし、優勝できた。ジュリアンと僕は、今回もメキシコでとてもいい気分を味わうことができた。この場所には、間違いなく特別の繋がりがあるよ。

Q:ジュリアン、特別な繋がりということだが、ジュニア時代から繋がりは始まっていた。このリザルトに関して今の気分は
JI:セブがほとんど言ってくれたよ。まずはチームを祝福したい。自分たちのマシンほどトラブルなく、いいパフォーマンスを見せていたマシンはなかった。カイとチームはお見事だった。トヨタは、3台がいいパフォーマンスを見せていた。チームとして、本当にいい形でシーズンを滑り出した。

Toyota Gazoo Racing WRT


Q:毎年チャレンジングなイベントで、必ずドラマが生まれる。どんな楽しさがあるか
JI:12年前は、自分たちがヨーロッパの外で初めて出たイベントだった。たくさんのことが起きたことを覚えているよ。サービスパークで燃料チェックがあり、書かれていた日にちが間違っていた。その後も、燃料チェックがあれば、日にちが間違って書かれていた。メキシコではいつも、妙なことが起こるんだけど自分は集中しなくてはならない。今は一日がとても長く、7時から11時まで働きづくめだ。でも、雰囲気は本当に素晴らしいよ。

Q:オィット、テームと見事なバトルだった。金曜日は素晴らしい滑り出しだったが、2本目でポディウムの希望がなくなったかのように見えた。あのタイムロスをした時の気分はどうだったのか
OT:ミスをした時から全てが始まったと信じている。リヤのコーナーを失って、サスペンションがひどくダメージを受けた。難しい状況だったが、何とか走り続けることができた。チャレンジングな朝だった。修復を試みて、ループを走り切ろうとした。かなりタイムはロスしたが、予想していたよりは少なかった。

Hyundai Motorsport GmbH


Q:土曜日は素晴らしいバトルだったが、あるステージでフィーリングが最悪だと言っていた。タイムには表れなかったのか
OT:本当に厳しい週末だった。ステージをプッシュできるだけの十分な自信が感じられていないという意味だった。トラブルを避けるアプローチを意識していた。金曜日の午前のことで、既にプッシュしていける道はないことがハッキリした。マシンは間違いなく速い。ポテンシャルも高いが、自分が学ばなくてはならないことがたくさんあり、かなり特定されている。やることが山積みなのは確かだし、やっとグラベルで経験を積むこともできたしね。

Q:マルティン、新しいチームで2回目のポディウムだ。ここまでの経験はどうか
MJ:今回も新しいチームで初めて出るラリーだった。全体的にはチャレンジングな週末だった。自分たちで難しくしてしまった部分もあると思う。金曜日はかなり悪い流れだったが、終わってみれば2位なのだから、起きたことを思えばそう悪くない結果だ。広い視野で見れば満足するべきだと思う。

Hyundai Motorsport GmbH


Q:テーム、今季最初のポディウムで、土曜日はすごいバトルだった。どんな経験だったか。ポディウムに上がれてハッピーか
TS:このリザルトは本当にハッピーだ。ラリー全体が過酷だったし、チャレンジングだった。余裕のあるゾーンにいたことはなかった。テクニカルトラブルを抱えるマシンがたくさんいたからね。マシンを労るのはチャレンジングだった。ブレーキ、タイヤもね。最終的に、自分たちはうまくできたよ。

Q:土曜日、サービス後の午後最初のステージでは、見事な走りで彼を抑えた
TS:ドライだったし、全開で行った。自分はストールしたが、それでもオィットとの差は1秒以下だった。最終的に彼は速かったが、自分も満足していい。

Q:週末を通して、今回はいい結果を出したいと行っていた。モンテ、スウェーデンの結果を受けてプレッシャーは感じていたか。エサペッカが脱落した後、チームのために完走しなくてはならないというプレッシャーも増えたか
TS:もちろん。チームからは、しっかり結果を出すようにと言われていたからね。それは事実だ。(エサペッカの件があった後も、完走しなくてはというプレッシャーがあったことも?)事実だ。

Q:ヤルモ、昨年のサルディニアからテームの隣に座り、その時はポディウムに上がった。今回、再びポディウムだが、彼の成長についてどうか
JL:彼と組み始めた時から彼は成長している。もちろん、テストのたび、ラリーのたびに、1歩ずつステップを踏み、経験を積んでいる。レベルもどんどん高くなっている。このような強豪を相手に、ラリーではコーナーの度に限界をついていかなくてはならない。スキルを積むためには、またさらにステップを踏まなくてはならない。もちろん、それに挑んでいった。今回は全てのコーナーではなかったかもしれないが、ほとんどのコーナーでそうしていた。

Q:予定より早くラリーが終わるという異例の事態となったが、1つのイベントとしてラリーメキシコの経験は
JL:初開催の2004年から出ている。いつも好きなイベントだ。本当にチャレンジング。どのステージでも何かが起こる。今回もそうだった。とても楽しめたし、今回はポディウムに上がったしね。

Q:カイ、セブとジュリアンがチームでの初優勝を決めた。イベントを終えた時の気分は
KL:2人が我々のチームで初めて勝利を飾ってくれて、とてもうれしい。トヨタにとって、初めてのメキシコでの優勝だ。2017年以来、苦戦してきたので、非常にうれしい。

Q:初参戦の年は厳しい内容になったが、その後、チームは大変な努力を積んできた
KL:全てのミスから学び、全ての取り組みと努力で得たものだ。昨年は、あと一歩だった。あのミスから学んだことが一番だ。

Q:エルフィン・エバンスに関して、彼はトラブルについて言及していたが、ブレーキの問題か
KL:どのドライバーも、わずかにバンクにヒットしたと言っている。彼は他よりも少し多くヒットしたのだと思うが、その後、マシンが少しナーバスになり100%の状態ではなくなった。その後は、とにかくラリーをフィニッシュするしかなかった。

Q:ラリーが土曜日の夜で終了になるという決定について、どのような流れだったのか
KL:まず、ラリーを1日早く終わらせることについて話し始めた時、難しい状況だった。しかし、この状態と、ヨーロッパが国境を閉鎖するなど世界の状況においては、可能なうちに帰国することが一番重要だった。

記者席からの質問
ダニエル・アウマダ(チリ)
Q:オィット、シーズンのこの段階で、チリ戦やアルゼンチン戦がなくなることについてどう思うか
OT:自分たちではどうすることもできないことだ。世界中で深刻になっている状況で、チリも異例の事態となっている。それ以外は、コメントが難しい。

カロリーナ・フィグエロア(メキシコ)
Q:セバスチャン、ラリーがギリギリで予定を変更したことについて、どう感じるか
SO:既に話したと思う。今の世界情勢については本当に心配している。言った通り、人々が日常生活の中で戦っている中で集中することは難しい。それ以上にもっと重要なことがある。今の段階で状況が回復しない中で、ラリーを土曜日で中断することは正しい選択だった。それでも、2日間で素晴らしい走りを見せられたと思う。ファンの方にも楽しんでもらえたと思うし、正しい方向に向けて一歩を踏めたと思う。
Q:次のレースはいつになると思うか
SO:その予想は水晶玉がないとできないと思うけど、あいにく持ってない。



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