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トヨタ、2021年仕様のGRヤリスWRCの速さに手応え

©Henri Vuorinen

トヨタは、2021年のWRCに向けて開発中のGRヤリスWRCが、まさに“早いペース”で仕上がりを見せつつあることに気持ちを高めているようだとWRC.comが伝えている。

GRヤリスWRCのテストは2月に始まっていたが、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界流行を受けFIAがテストを禁止したことで中断となった。GRヤリスの走行テストは現状、走行距離は稼げていないものの、2018年のマニュファクチャラーチャンピオンであるトヨタはマシン開発の進捗状況には自信を見せている。

今季のWRCここまでの3戦を終了した時点でドライバーズとマニュファクチャラーズ、両選手権で首位に立っている2020年型ヤリスWRCと併行してテストを行っていた、GRヤリスWRC。その開発中のマシンが見せたペースは、テクニカルディレクターであるトム・ファウラーが望んでいたそのものだったという。

「このマシンのシェイクダウン作業を経て、(3月のラリーメキシコでのプレイベントテスト中)スペインでパフォーマンス主体の走行も行った」とファウラー。

「通常、開発作業を伴うこのようなテストを行っている時は、できる限り走行距離を稼ぎたいものなんだ。プレイベントテストのマシンがサービスを行っている時に、開発マシンを道で走らせたかった。

メキシコの直前だったから、ドライバーはみんなできる限り多くグラベルでの走りを続けたがったので、開発中のマシンを走らせる時間は限られていた。走らせたのは午後だけだったね。マシンが適切なレベルに近づきつつあるという自信が得られたので、現行マシンと併行してのテストを始めるようになった。併行で行うことで、とてもポジティブな結果も得られたよ。手短に言えば、まだ先は長いが、かなりいいところまで来ている」とファウラーは付け加えた。フィンランドにあるトヨタ・ガズーレーシングのファクトリーでは、3台目のGRヤリスWRCのシャシーがほぼ完成しているという。

2021年型マシンは、まったくの新モデルである4WDのGRヤリスがベース。これが現行型に代わって2021年を走り、その翌シーズンにはWRCのハイブリッド化が決まっているため、トヨタは、3年間で3つの異なるWRカーを走らせることになる。



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