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ヒュンダイの「Home Shakedown」:ティエリー・ヌービル編「フィンランドのテストで石にヒットして転倒した」

©HYUNDAI

ヒュンダイ・モータースポーツは、ステイホームキャンペーンの一貫で展開している「ホームシェイクダウン」のインタビューとして、ティエリー・ヌービル編を公開した。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染流行の影響によりシーズンが中断しているなか、ヌービルが近況を語っている。

6月16日には32回目の誕生日を迎えるベルギー出身のヌービル。現在はモナコ在住だが、生活は徐々に日常に戻りつつあるといい、外に出てのエクササイズが認められるようになったほか、ソーシャルディスタンスを保ったうえでレストランでの食事もできるようになった。先日は、自身のビジネスのためにフランスで自分のクロスカートで参戦したほか、WRC活動を再開させたヒュンダイ・モータースポーツがフィンランドで行ったテストで、ヒュンダイi20クーペWRCをドライブ。このテストでは転倒を喫してしまったが、ヌービルとニコラ・ジルスールに怪我はなく、来たるべきラリーに向けて準備を進めているという。

今シーズンは、開幕戦のラリーモンテカルロで優勝を飾ったヌービルだが、この数カ月のモナコでの暮らしはこれまでとはまったく違うペースで進んでおり、ずっと家族とともに過ごしている。一方で、カートを使って競技勘を維持。ヌービルは、兄弟と一緒にクロスカートのビジネスを運営しているのだ。


まずは、先日のフィンランドのテストで何があったのか聞かせてください。
「マシンに復帰できて本当に楽しんでいたし、WRカーのドライビングに戻れたことは特別な気分だった。シーズンの序盤戦はずいぶん昔のことに感じられるようだし、フィンランドではまたアドレナリンが高まる気分を感じられて最高だった。願っていたような終わり方にはできず、午後の走行でインカットした時に石にヒットしてしまい、何回転か転倒してしまったんだ」

ふたりに怪我はなかった?
「ありがたいことに僕らは無事だったけど、マシンを直すのが厄介になりそうだったので、ここでテストを終えなくてはならなくなった。ロックダウン期間が終わりチームは作業に戻ったので、近いうちにテストを再開できるようになるはずだ。この数カ月の間も僕らはチームと密に連絡を取り合っていたので、みんなが選手権の現場に戻りたいことはよく分かっている。テストは早く終わってしまったけど、またチームの気持ちを感じられたことはうれしかったよ」

最近は、ラリー以外のドライビング活動でも忙しくしているようですね。
「そうなんだ、ベルギーで会社を経営していて兄弟を手伝っている。僕らのような小さな会社にとってこの状況は楽ではないし、将来どうなるかを予想しながら準備をすることに忙しかった。最近はフランスの南部にあるカートコースでの3日間のイベントを開催することができて、僕らのクロスカートをたくさんの人たちが借りてくれた。自分でも走ったよ。家族と楽しんだという感じの程度のものだったけどね」

Thierry Neuville@Facebook

いま、モナコはどんな状況なのでしょうか。
「かなりの部分で“いつもの日常”に戻ってきた。レストランはもう開いている。ソーシャルディスタンスや制限は場所によっては残っているけどね。今は、誰もが人がたくさん集まる場所を避けるようにしている。今はそういった場所に行く必要はないと思っているけど、外食に出られるチャンスがあることはいいものだよ」

アクティブに過ごすためにどのようにしていましたか。
「3月はジムがどこも閉まっていたから、1日に2回、犬の散歩に出るくらいしかできなかった。自宅にはジムの設備があまりないから、自宅のテラスで運動をしていたんだ。ここ数週間は、また外でトレーニングができるようになったよ」

何か新しいスキルを身に付けたりはしましたか。
「自分は料理が苦手だから、彼女に料理を教えてもらおうかなとチョッピリ思った。だけど、料理をすることに自分は喜びを感じられないことも、上手になりたいという気持ちがないこともすぐに分かっちゃったんだよね!」

最後にWRCファンのみなさんにメッセージを。
「僕らはみんな、この状況を受け入れざるを得ない。だから、出来る限り状況が改善できるためのことをしよう。一番カンタンなことは、ルールを守って、自分たちがベストな形で対応できる方法を見つけること。それぞれに求められていることが違うからね。たくさんの人々が苦難に直面している。特に、自分で仕事を切り盛りしている人、さらにその人たちのために働いている人などはね。でも、自分はいつもこう考えているんだ。問題があれば、解決方法もある、って」



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