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ERCローマ、スーパーSSの実施は断念

©ERC / Gregory Lenormand / DPPI

7月24‐26日に開催を予定している2020年ERCの実質的な開幕戦、ラリーディローマ・キャピターレ(イタリア、ターマック)は、当初予定していたオスティアでのスーパーSSの設定を断念したことを発表した。

2018年からERC戦として開催される同イベントでは、ローマ中心地の西にある海岸リゾート、オスティアで毎年スーパーSSを実施。ERC戦の観戦のほか、ミニモーターショーやエンターテインメントイベントなどで人気を集めてきた。2020年も、主催者であるモータースポーツ・イタリアは金曜日と日曜日の2回にわたって、1.2kmのステージを設定する計画を立てていた。

しかし、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染防止の観点から、大人数が一カ所に集まることが難しくなったことから、アイテナリーを調整しオスティアを除外することを余儀なくされた。この変更でも、ステージ走行距離の合計は200kmを超える。

主催者は発表の中で「ここ数日に発行された重要な公式文書の内容を受けてこの決断に至った。ひとつは6月11日に発行された法令で、ソーシャルディスタンスと、ラリーディローマ・キャピターレのような屋外でのスポーツイベントに集まる観客を制限するものだ。もうひとつは、6月9日にACIスポーツが示した、モータースポーツ再開に必要な安全を保証するCOVID-19対策を行う必要から、スーパーSSや大勢の人が関わるあらゆるイベントを実施することはできないと示した通達だ」と伝えている。

近年のラリーディローマ・キャピターレでは、イベントのクライマックスであるオスティアのスーパーSSには何千人ものファンが集まり、モータースポーツ・イタリアは、現在の制限を遵守しつつイベントのハイライトであるオスティアの見応えのある内容を確保することは不可能だと判断した。同様の理由から、新しい方式での観客のパスに関する段取りもまだ実行はできていないが、まもなく準備が整うという。

主催スタッフを率いるマックス・レンディーナは「苦渋だが、避けることのできない決断だった」とコメント。
「イベント開催の40日前になって、象徴とも言える場面を除外しなくてはならず申し訳ない。それでも我々は、このイベントを見応えのあるものにするために取り組みを続けていく」

このラリーディローマ・キャピターレは、ERCとともに2020年のイタリアラリー選手権の開幕戦にも予定されており、ヨーロッパの成長著しい若手ドライバーのエントリーも見込まれている。



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