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WRCサイドがイプルーに開催打診。実現すればオー・ルージュでのパワーステージ実施案も

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イプルーラリー(ベルギー、ターマック)は、2020年のWRCラウンドとして開催の打診を受けていることを明かし、その準備を整えている意思を公式に表明した。イプルーラリーの主催者であるクラブ・スーパーステージが、FIA、WRCプロモーターと「目下、交渉中」であることを伝えている。実現すれば、フレディ・ロイクス、ティエリー・ヌービルといったWRCワークスドライバーを輩出したベルギーにとって、初のWRC開催となる。

イプルーラリー自体も新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受けて、今年の会期を6月25‐27日から10月1‐3日に延期していた。WRCではここまで、ポルトガル、フィンランド、ケニア、ニュージーランド、ラリーGBが今季の開催を断念している。クラブ・スーパーステージは、シリーズを成立させるために追加開催の検討を始めたFIAとWRCプロモーターから、56回目の開催となる今年のイプルーラリーを2020年WRCの一戦として開催したいと問い合わせを受けたという。

「もちろん、2020年のWRCカレンダー編入を検討してもらえたことは、大変光栄なことだ」と主催委員会のヤン・ヒューグはコメント。
「毎年のように我々の運営に尽力してくれる。数多くのボランティアやクラブのメンバーの実績が認められたという証。彼らのおかげで、我々はラリーを運営することができる。さらに、イプルーラリーはヨーロッパで、その運営の質の高さや経験値、安全性においても高く評価されている。FIAが我々に白羽の矢を立ててくれたことを光栄に思う。取り急ぎ、我々は新しい計時システム、SSの設定、イプルー自治体や連盟、関係機関との交渉など、全力で作業に取り組んでいる」

さらにヒューグは「このプロジェクトは、関係機関、ラリー文化が根付いているイプルー市、我々のパートナーからも好評価をいただいている。ベルギーのモータースポーツアイコンの両翼を担うイプルーとスパ・フランコルシャンをお互いに結びつけられるようなイベントを作り上げた」と明かした。
「しかし、まだ何も決定していないことはハッキリさせたい。クラブ・スーパーステージは現在、FIA、WRCプロモーターと交渉中だ。そして、まもなく決断に至る」

情報筋では、スパ・フランコルシャンにステージを設定する案も浮上しており、これまで幾多の名勝負の舞台となったオー・ルージュやラ・スルスがパワーステージの舞台になるのでは、とも伝えられている。

イプルーラリーは40年以上、ERCとして開催されてきたが、2017年に大きく変革。ツアー・ヨーロッパ・ラリー(TER)タイトルがかかるようになった一方で、ベルギー国内選手権の他、英国選手権のタイトルもかかり、ヨーロッパを代表する名門ラリーとして高い評価を受けている。



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