6月19日に開催されたFIAの世界モータースポーツ評議会(ワールドモータースポーツカウンシル、WMSC)では、FIA地域ラリー選手権に関しても、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックに関連した課題に対応し、国際シリーズの参戦を促すための数々の承認が行われた。
ここでは、FIA格式の競技に参戦する開催国のドライバーとコ・ドライバーは、国内ライセンスを別途の費用や書類手続を行うことなく国際ライセンスと同様の扱いで使用できるとした。
また、タイトルを与えるスポーティング的な価値を維持するために、選手権の最低戦数は当初のカレンダーの50%、最低3戦としている。
APRCでは、COVID-19パンデミックによりふたつのカップ(アジアカップ、パシフィックカップ)の維持が危ぶまれていることから、ファイナル進出の対象基準を緩和しワイルドカード方式を導入。ファイナルに進出する選手をASNがノミネートできるとした。これらは、インターナショナルスポーティング規定18.2.4に準じて、2020年の地域ラリー選手権にすでに登録している参戦者からの承認を得ている。
また2021年から施行される地域ラリー選手権規定の変更として、ラリー中のタイヤ空気圧と温度センサーを使用する可能性を示した。これは特に、スローパンクを察知することで、セーフティを向上させることや、FIA各選手権を通じて慣習を統一化することを目指している。
ラリー4の技術規定には、ターボチャージャーへのエアリストリクターの追加や、Ra4B、Ra4Cマシン間の最低重量、タイヤ径、ブレーキディスク径の整合化を含む変更が行われた。ラリー3マシンでは、エアリストリクター径は30mmを継続させる。
APRCカレンダーの状況は下記のとおりに承認された(ASNの同意と承認待ち)。
2020年APRC‐アジアカップ
ラリー龍遊(中国):10月16-18日
サウスインディアラリー(インド):TBA
2020年APRC‐パシフィックカップ
ラリーアデレード(オーストラリア):10月16-18日
ラリーコフスハーバー(オーストラリア):11月27-29日
インターナショナル・ラリーオブワンガレイ(ニュージーランド):TBA
2020年APRC‐ファイナル
ラリーコフスハーバー(オーストラリア):11月27-29日