新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の観点から、FIAが一時禁止措置をとっていたWRCのテストが再開された6月、ヒュンダイとトヨタは19日間の枠を使ってフィンランドでテストを行ったが、Mスポーツ・フォードはテストをしないという選択を取った。チームは、WRCシーズンの残りのカレンダーが確定してからテストを行うという姿勢を貫いている。
今シーズンの残りに向けてのWRC勢のテスト規定は、6月19日に行われたワールドモータースポーツカウンシルのミーティングで確定した。この電子投票の前にチーム勢は4日間のテストを行うことで同意していたが、Mスポーツ・フォードは予算をキープすることを選び、このテストはスキップしていた。
「今年、どこのラリーに参戦するのか分からない状態でフィンランドでテストを行うことに、これといって必要性を感じなかった」とMスポーツ・フォードのチーム代表、リチャード・ミルナーは理由を語った。
「我々には財政面の他にも、テストを行うためにスタッフを休暇から呼び戻すことができないという課題もあった。(英国での)自主隔離の規制があるため、我々は渡航するのが厄介なんだ」
「我々は、今は時を待って、カレンダーがどのようになるかが分かってからテストの計画を立てるのがいいのではと感じている。テストのためのテストを行うことに、あまり意味はない。それだけなら、グレイストークの自分たちのテストエリアでできる。自分たちがテストの目的を見いだせるまでは、資材はキープしておく」