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ERCチェコ・ズリンが2020年の開催を断念、50回記念の開催は2021年に延期

©ERC / Thomas Fenetre / DPPI

2020年ERCの第3戦として8月28‐30日に開催を予定していたバルム・チェコラリー・ズリン(ターマック)は、今年の開催を断念したことを発表した。同イベントは今年、50回目を迎えるはずだったが、この記念すべき開催は2021年に持ち越しとなった。

イベント主催者は、開催の資金が不足していることから、イベント公式ホームページで寄付を募っていたが、7月1日にオンラインで記者会見を開き、苦渋の決断を発表した。
「ラリーを主催するための全体の予算は、年々上がっている。これにはプロモーション用のコスト、道を借りるためのコスト、ラリー前後の道路整備のコスト、各所や参加者のための書類、また1年を通してや一定期間、ラリーの運営に関わる2000人以上のスタッフのための人件費が含まれる。昨年の秋冬にパートナーと行った交渉では、開催に向けて順調だった」とクラークオブザコースのミラスラフ・レグナーは説明する。
「しかし、そのわずか数週間後に状況はあっという間に悪化した。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより、国全体の経済がかなり長い間、停止してしまった結果、ほぼすべての人々や企業にも影響が及んだ」

「また、衛生面での対応についても、課題が残っている。このラリーには毎年、何万人もの人々が訪れるが、現在、この国で認められている集客数の限度は最大1000人だ。状況が予測不能のため、我々はデッドラインを6月末に設定した。不足している予算、15万ユーロ(約1800万円)について、ラリーファンや企業、そのほか公共に向けて寄付を募ったが、7月1日の朝までに、3153万519チェココルナ(約1400万円)が集まった。しかし、これだけの寄付が集まった一方で、COVID-19の感染者数がここ数日の間に一気に増加し、特に先週は警戒状態となった。これにより、スポーツイベントでの集客人数は最大100人に新たに制限されてしまった。
こうしたすべての状況を踏まえ、2020年のバルム・チェコラリー・ズリンの開催をキャンセルし、来年まで延期することが適切だという結論となった。ここまで調整に奔走してきただけに、本当に残念だ。しかし、あらゆる人々の健康が、何よりも重要。いずれにしても、ここまで我々を支えてくれたすべての支援者や寄付をしてくださった方々に感謝します。いただいた寄付金は、これから返金する手続きを取ります。また2021年、みなさんと一緒にお会いできることを楽しみにしています」



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