ラリーフィンランドのフィニッシュ間際にトラブルに見舞われるまで、クリス・ミークとダニ・ソルドはトップ10でフィニッシュできるはずだった。
しかし、プロドライブが開発したMINIジョン・クーパー・ワークスWRCの冷却システムに、砂とホコリが吸い込まれ、エンジンがオーバーヒートし始めたため、エンジンの損傷を防ぐためにミークとソルドは停止するように指示を受けた。
「2番目のループで、すべてが悪い方向にいってしまった」とプロドライブのウィルコックは語る。「冷却系と吸気系のシステムに砂が集中して問題が起きた。予想以上に悪化したため、ホコリによるオーバーヒートでエンジンに損傷を与えないため、というのが撤退の主な理由だ」
「土曜日の最初のループは非常に良かった。ダニが精通しているステージだった」とウィルコックは続けた。「ダニは特定の部分で非常にいいペースを見せてくれた。彼のパフォーマンスには勇気づけられたよ。そして、クリスのスピードには我々も驚いた。今回は経験を積み、ステージをこなすことが目的だったんだ」
MINIチームの代表であるデイビッド・リチャーズは「フィニッシュが視界に入っていたのにダニとクリスのふたりに撤退を伝えたことで、チーム全体に明らかに失望させてしまった。しかし、イベントを通してマシンの性能と彼らの純粋なスピードに勇気を得ることができた」と前向きに語った。