ジュニアWRCは、再編成した2020年のシリーズカレンダーを発表し、9月のラリーエストニアからシーズンを再開させる。今季のJWRCは2月のスウェーデンで開幕した後、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染流行により中断していた。
エストニアの後は、当初の予定どおりにドイツ、その後は日程変更したサルディニアが対象となった。シリーズチャンピオンに与えられる特典はそのまま残り、Mスポーツ製のフォード・フィエスタR5 MkIIとピレリのタイヤ200本が贈られるほか、2021年のWRC3へのポイント対象のノミネート申請料が免除される。2021年のWRC3でタイトルを獲得することができれば、2022年にMスポーツのマシンでWRC2戦に参戦できる特典が与えられることから、キャリアアップへの大きな足がかりにできるだろう。
カレンダーの構成は、当初の全5戦から4戦となったため、タイトル争いはベスト3戦のポイントが有効。これに、選手権で走行される全ステージが対象のステージウインポイントが加えられる。また、有効戦数が3戦になったことから、慣例として行われている最終戦でのダブルポイントボーナスは、1.5倍に縮小される。最終戦までに少なくとも2戦に参戦したドライバーには、最終戦サルディニアでの順位ポイントに係数1.5がかかることになる。
JWRCチームディレクターのマチエク・オダは「ここ数カ月、みんなが願い、それを目指して必死に取り組んできたニュースだ」とシーズン再開の喜びを語る。
「JWRCのチームもすべての関係者がパンデミックの影響を受け、過ごし方も一変してしまった。今回の発表は、シリーズのクルーやチームが待ち望んでいたことだと思う。カレンダーは一戦、減ってしまったが、2020年のチャンピオンへの賞典を維持することができたことの安堵と興奮は、言い表すことはできない。この場を借りて、我々のパートナーやチーム、クルーに、選手権にとって非常に重要な支援やコミットを捧げてくれていることを感謝したい」
「有効戦数が4戦から3戦になり25%減となったことから、最終戦のダブルポイントも1.5に縮小することとした。エストニアでのシーズン再開は素晴らしいものとなると思うし、今から待ち切れない。この選手権がワンメイクシリーズとして始まって以来、エストニアからの様々な才能豊かで成長著しいドライバーが活躍している姿に取り組むことに喜びを感じてきた。2011年のエゴン・カールに始まり、直近ではケン・トーンも部門優勝を飾っているし、ローランド・プームもポディウムフィニッシュを2回飾っている。エストニアのドライバーは、選手権が訪れる様々なラリーで盛大な応援を受けている。このラリーを愛して止まない国をJWRCが訪れるには、絶好のタイミングだ」
2020年のJWRCは、開幕戦のスウェーデンでトム・クリステンセンが優勝。ステージウインを3本獲得しており、スタンディングスでも首位に立っている。