エクストリームパワースポーツチーム・SAMURAI SPEEDは、8月24~30日にアメリカで開催される第98回パイクスピークインターナショナルヒルクライムへの参戦見送りを決定した。
このプロジェクトは2018年から奴田原文雄がドライバーとして参戦しており、2020年は参戦車両のコンペティション能力の改善を図るため、改造無制限クラスであるアンリミテッドクラスへエントリー。セルロースナノファイバー採用による徹底した軽量化と環境性能を両立させたボディカウルの開発、駆動用リチウムイオンバッテリーの最新水冷式温度管理システムの搭載など、パートナーシップ企業の最新技術を採り入れ、好成績獲得を目標に活動を進めていた。しかし、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が広がっている北米への遠征に際し、チーム関係者の健康安全を確保することが非常に困難であると判断した。
ドライバーを務める奴田原文雄は「参戦できないのは残念だが、COVID-19の感染問題の終息が見えないので、仕方がないことだと思います。チームの判断に従いますし、何よりも健康が第一。マシンが新しくなって、本番に向けてテストも2回行い、本番に向けて進めていたので残念ですが、これをいい機会と捉え、準備にかける時間ができたと思って、来年に向けてマシンをさらに煮詰めていきたい。開発に協力してくれているのは、新たな挑戦を目指している企業ばかりです。日々、進歩する分野で新しい素材やシステムなど試してみたいアイデアもあると聞いているので、そういったことにもトライしていければと思います」と語り、来年への期待を高めた。
(以下、チームリリース全文)
SAMURAI SPEED 2020年 第98回パイクスピークインターナショナルヒルクライムへの参戦見送りを決定
〜代替国際ヒルクライムイベントへの参加を検討、2021年大会への参戦へ向けて活動は継続〜
エクストリームパワースポーツチーム・SAMURAI SPEED(所在地:東京都港区)は2020年8月24日(月)〜30日(日)※1 に開催される第98回パイクスピークインターナショナルヒルクライム(以下、PPIHC)※2 への参戦見送りを決定いたしました。
電気自動車の魅力の発信とパートナーシップ企業が進める最新技術の共同開発を目的としてパイクスピークEVチャレンジと銘打ち、2018年から活動してまいりました。本年は参戦車両のコンペティション能力の改善を図るため、改造無制限クラスであるアンリミテッドクラスへの参戦となり、セルロースナノファイバー採用による徹底した軽量化と環境性能を両立させたボディカウルの開発、駆動用リチウムイオンバッテリーの最新水冷式温度管理システムの搭載など、パートナーシップ企業の最新技術を取り入れ、より好成績獲得を目標に活動を進めてまいりました。しかし、新型コロナウイルス感染者が増加する北米への遠征は、ドライバー、パートナーシップ企業各社、スタッフを含む関係者の健康安全を確保することが非常に困難であると判断し、チームとして本年のPPIHCへの参戦を見送ることといたしました。
今後、本年度内に開催される国際ヒルクライムイベントへの参加を検討するとともに、本決断で生まれた時間を車両開発に有効活用し、2021年6月開催予定の第99回PPIHCへの準備を進めてまいります。そして、パイクスピークEVチャレンジの最終目標である2022年第100回記念大会での総合優勝を目指し活動を継続してまいります。
ファンや関係者の皆様におかれましてはご理解をいただき、引き続きのご声援を賜りますよう何卒よろしくお願いいたします。