フランスのシャゼル・テクノロジー・クルス(CTC)が、アルピーヌA110 RGTをERCに投入することを発表した。A110 RGTは7月にFIA公認を取得しており、10月2〜4日にポルトガルで開催されるラリーファフェ・モンテロンゴでERCにデビューする予定だ。A110 RGTにとっては初のERC参戦となる。イタリアのゼリンド・メレガリがステアリングを握り、ERC2部門に挑む。
CTCのラリーコーディネーター、ルイ・シャゼルは「ERCはヨーロッパを代表する選手権。アルピーヌA110 RGTがターマックで素晴らしいパフォーマンスを披露したいと思っている」と説明する。
「A110 RGTはこれまでフランス国内のラリーにしかエントリーしていないので、国際舞台に登場するのはこれが初めてだ。チームとしても、またERCに参戦できることをうれしく思っている。我々がERCにフル参戦したのは2013年が最後で、当時はルノー・スポールのワークスチームを担っていた。ERCはとても争いが激しく、アルピーヌA110 RGTにとっては完璧な舞台だ」
アルピーヌのブランドはラリーと縁が深く、ジャン‐クロード・アンドリューが1970年にルノーA110 1600でERCを制している。2020年のERCは、残る4戦がすべてターマックであることから、チームにとってはマシンのセッティングをさらに煮詰め、カスタマーに向けてのその速さとポテンシャルを披露するために理想的だったと語る。
「ゼリンドはここまで2戦を終えてERC2部門首位に立っているが、ターマックではこのマシンが最強の武器になることから、アルピーヌA110 RGTでエントリーすることを決めた」とシャゼル。
「CTCは、新型アルピーヌA110 RGTをラリーとレース用にマシンを製作しており、レンタルのほか販売も行っている。現状、このアルピーヌA110 RGTはターマックスペックでのみ公認を取得しており、フランスで数戦に参戦してきているので、ラリーファフェ・モンテロンゴのスタートが楽しみだ」
ドライバーを務めるメレガリは先日テストも行っており、内容は上々だったようだ。
「今季のERCはこの後、ターマック戦ばかりなので、この新型マシンがターマックではよりコンペティティブになると思った」と語るメルガリ。ターマック、グラベルと開催された開幕2戦ではスバルWRX STIをドライブしていた。
「グラベルイベントも大好きなので、残りが全部ターマックなのは少し残念。でも、ラリーに参戦できるのはハッピーだし、テストでのフィーリングもよかった。チームはとてもプロフェッショナルで、やるべきことをよく理解している。ERC2のポディウム争いに挑むのが待ち切れないよ」