WRCイタリア:ピレリが2021年のWRCに単独供給するタイヤを発表 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCイタリア:ピレリが2021年のWRCに単独供給するタイヤを発表

©WRC PROMOTER

ピレリは10月8日、WRCラリーイタリア・サルディニアの会場で、2021年からWRCに単独供給するWRCタイヤを公開した。

この日の午前、WRCの単独タイヤサプライヤーとして3年間の契約を結んでいるピレリは、新しいラインナップの発表会を実施。テストドライバーのアンドレアス・ミケルセンのドライブで、午後からシェイクダウンとして使用するステージをシトロエンC3 WRCで走行したほか、メディアを同乗させての走行も行った。

ミケルセンは、グラベル、ターマック、スノー&アイス、それぞれのタイヤ開発のテストドライバーを務め、耐久性、パフォーマンス、適応性を発揮することに重点を置いたという。11日日曜日には、2003年WRCチャンピオンのペター・ソルベルグが、ラリーの最終パワーステージで最初に走行を披露することが発表されており、この時はミケルセンがコ・ドライバーとしてペースノートを読むことになっている。

ピレリのラリーレーシングのトップを務めるテレンツィオ・テストーニは「懸命なの準備プログラムを経て、新しいタイヤをサルディニアで披露することができ、またメディアのみなさんにコ・ドライバーのシートからシェイクダウンのステージでこのタイヤを経験してもらうことができ、うれしく思う。次にみなさんがこのピレリタイヤをWRCで見ることになるのは、我々の単独サプライヤーとしての仕事が始まる来年のモンテカルロラリーになる」とコメント。

「これらのタイヤを生み出すために、我々はF1で学んだことやこれまでのラリーやそのほかのモータースポーツ、一般道での超ハイパフォーマンスタイヤでの経験を活かした。ピレリは、新たに創設されたFIAラリースタープログラムもサポートを行う。これは、世界中のASNとともに、将来のラリーのスター選手を発掘するというものだ。来年から始まるこのプロジェクトは、17〜26歳の才能ある若手を、複数段階の選抜を経て選び、最終的に4人がFIAジュニアWRCに参戦する権利を与えられる」

ラリーモンテカルロで始まるWRCのシーズンは、タイヤサプライヤーにとって総合的なテストを行う場となる。このラリーでは完全にドライのステージもあれば、氷や雪に覆われたステージにも対応しなくてはならない。スウェーデンのような北欧のフルウインターのラリーでは、より過酷なコンディションに対応するためソットゼロ・アイスタイヤが供給される。1本あたり384本のスタッドが路面に食い込み、驚異的なグリップ力を発揮する。しかし、気温が穏やかになった場合でも、グラベルが多くなるようなセクションでもスタッドを維持することが求められる。

シーズンのその先は、様々なタイプのグラベルラリーにも直面する。スコーピオンにはハードとソフト、2種類のコンパウンドが用意されラリー・イタリア・サルディニアのような酷暑や岩の多い道に対応し、フィンランドのような超高速ステージにも耐え、マッド&ウエットなコンディションでもグリップ力を発揮しなければならない。

フルターマックのイベントにも同じように多様性があり、P Zeroタイヤにもハードとソフトのコンパウンドが準備される。スペインのスムーズでサーキットのような路面から、荒れた舗装、ダーティな舗装などグリップ力が要求される路面まで、キャラクターは様々。いずれもドライとウエットのどちらのコンディションにも適していなければならないが、極端に過酷なコンディションには、水を排除する機能を持つチントゥラートのレインタイヤで対応する。

ピレリのWRCタイヤラインナップ
P zero(アスファルト用 ドライ〜ウエット)
Cinturato(アスファルト用 ヘビーウエット)
Scorpion(グラベル用)
Sottozero Snow(氷雪路用 スタッド/スタッドレス)
Sottozero Ice(スウェーデン用 スタッド)



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