WRCイタリア:アダモ「プライオリティを考えればティエリーだけ」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCイタリア:アダモ「プライオリティを考えればティエリーだけ」イベント後記者会見

©Hyundai Motorsport GmbH

WRCラリーイタリアのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。1-2フィニッシュを達成し、連覇を目指すマニュファクチャラーズ選手権ではついに首位に浮上して残り2戦を迎えるヒュンダイ。ドライバーズ選手権でもヌービルが3番手に上がり、3タイトル独占に向けて持ち前のチーム戦略が固まりつつあるようだ。

●WRCイベント後記者会見 出席者

Hyundai Motorsport GmbH


1位:ダニ・ソルド=DS(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
2位:ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
3位:セバスチャン・オジエ=SO(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
アンドレア・アダモ=AA(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT、チーム代表)

Q:ダニ、ここのポディウムに上がる君を見るのは2回目だ。自分にとって今回はどんな週末だったか。走り終えた今の気分は
DS: 気分はご想像どおり。このラリーを勝って、すごく、すごくハッピーだ。終わってみればかなり僅差だったが、ほんの少しアドバンテージがあればなんとかできた。今日は、このふたりについていくのは大変だったが、最終的には勝ち切ったので、すごくよかった。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:最終日の最初のSSでタイムロスをして、午前中は危なかった。朝、まだ起きていなかったのか、それとも後続のふたりのプッシュがハードだったのか
DS:起きてはいたよ。ものすごく朝が早かった前日よりは、時間が遅かったからね! でも、ふたりがすごくハードにプッシュしていたので、あのステージでは彼らの速さはスゴいと思っていた。グリップもかなりよくて、ほかのみんなも本当にハードにプッシュしていた。でも、終わってみれば自分たちが勝った。

Q:アドバンテージが10秒を切った中で最終ステージを迎えて、どれだけプレッシャーがかかったか
DS:ミスを一切したくなかったので、簡単ではなかった。勝利を逃したくもなかった。とにかく考えないようにして、ただ走り切った。

Q:1年の終わりにどこかのラリーでまた会えるのか。最終戦は? 次にダニ・ソルドの走りを見るのはいつなのか、ニュースはないか
DS:分からないね。モンツァが開催されることになったけど、自分が出るかどうかは分からない。出ることができたらうれしいけどね。

Q:2021年に関しては
DS:今は新しい話題はないね。自分はもっとラリーに参戦したい。

Q:ティエリー、2位に入ったが今回も最終日はセバスチャン・オジエとスリリングな展開になった。今日は素晴らしい戦いだったが、どれだけ張りつめていたか
TN:正直、週末ずっと張りつめていたよ。金曜日は最初の2本でかなりタイムをロスして、突然、首位との差を取り戻した。昨日からは接戦になってきた。特にセバスチャンとは2位争いになったし、ダニとの差も詰まってきた。もちろん、こんな展開に持っていきたくはなかったし、予想もしていなかったけれどね。でも、そこからさらに詰められたし、セバスチャンの前で終えられた。セバスチャンのことはよく知っているし、マシンの経験上からも、誰かがミスするまで激戦になることは今朝のサービスの時から分かっていた。そして、ラッキーにもポジティブな形で最終ステージでは、最後の1.5kmでトラブルはあったけど素晴らしいタイムをマークすることができて、2位を獲得することができた。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:この週末の間に選手権にもう1戦加わることになり、今回のリザルトはタイトル争いにどれだけ重要になると感じているか。タイトル争いについて、いまどのように考えているか
TN:今回、いいリザルトが収められたのは言うまでもない。初日はテクニカルトラブルに苦戦も強いられ、低速コーナーでエンジンが止まるトラブルが2度も起こり10〜12秒はロスした。これでリードも失ったと思うし、あのギャップがあれば最後の2日間はもっと楽に行けたとも思う。でも、終わったことだ。自分のできることを全開で尽くした。テストの後、ここに来るまでに用意ができていた最新バージョンのダンパーをラリーの最初から選ばなかったことを少し後悔している。これがタイムロスにつながった。

Q:イープルラリーについて、次は母国戦だ。このラリーには以前にも参戦しているので、どんなラリーかはよく分かっていると思うが、どれだけ難しく、天気がトリッキーになるのか。非常に興味深いイベントになるはずだ
TN:自分たちも11月には参戦したことがないので、その点は新しい一面だ。でも、10月にも参戦したことがないので、自分たちが知っているあのラリーとは違うかもしれない。それでも、あそこのステージを見てきた知識があるのはいいことだ。ベルギーの天気のこともよく知っている。

Q:セブ、イベントを終えて3位。タイトル争いではそれでも高ポイントを獲得し、非常に面白くなっている。今日のバトルを終えての気分は。自分の思いどおりにはならなかったか
SO:まず、ダニのことを讃えたい。とても正直な、いいヤツなんだ。彼が一番になるためにこのアドバンテージを使わなくてはならなかったことは、あまりいい気分ではないが、彼もそのことをあまり口にはしなかったし、何より彼はこの週末、強かったし、ルールを行使しただけだ。後続からスタートするチャンスは誰にでもあるし、彼もそのひとりだった。そしていい走りをした。ダニには、この勝利を満喫してほしいし、過小評価しようとしないでほしい。

自分も、この週末は強い戦いができた。金曜日は2番手スタートでできることを全力で尽くした。ご存じのとおり楽な仕事ではないし、ラリーの40%で砂利を掃いたのでかなりのタイムロスになったのは明らか。でも、その後は最速ペースを出せたし、何本もステージウインを獲ったのは、ポジティブなこととして心に留めておきたい。ここまでの2戦はかなり高速で、ヤリスのフィーリングもよくなり始めていた。トルコでは、5SSを終えたあたりからそんな感じになってきたが、その後トラブルに見舞われてしまった。もう少し運があればよかったと感じているが、これもゲームの一部、このスポーツの一部だ。でも、どのチャンピオンも自分に運があってほしいと思うし、自分もキャリアのどこかで運に恵まれていた。今は少し厳しい状況だが、冷静な方法で今回のポジティブな部分を思い出していこうと思う。パフォーマンスはあるし、ティエリーとも僅差だった。2年前のように今回もこのセクションだった。でも、今回も今晩はよく眠るよ。後悔はない。僕らは全力を尽くしたし、午前中はずっと限界ギリギリのドライビングをしていたが、ここのステージはいつも厳しいし、差をつけるのは大変だ。だから、こんなものだろう。ポイントの面ではポジティブに捉えられる部分もある。勝ってもっとポイントを獲れたらよかったが、それでも4ポイント詰められたのは何もないよりもいいし、もし2戦が予定どおりに行われれば、そう願っているが、まだチャンスは十分にある」

TOYOTA

Q:サルディニアについては、たっぷり答えてもらったのでこのラリーの質問はここまで。イープルラリーについてどのように考えているか。走行順は2番手だが、天気次第では高速道路を掃かなくてはならないかもしれない。次のターマック戦に向けてどう考えているか。
SO:特にない。このイベントについてのヒントは一切持っていない。もちろん何かしらの準備は必要だと思っている。動画を見たり、どんなイベントなのかを勉強したり、テストも予定している。砂利掃きの影響はないと思いたいね。ターマックで掃かなくてはならないのであれば、すごく難しいことになる、ティエリーはあそこが強いと見ているが、自分もこのチャレンジを楽しみにしている。いずれにせよ、初めての参戦だとしてもこのイベントを勝てるために全力を尽くす。今後についても自信を持っている。ここ2戦の内容には満足していないが、速さにはハッピーだ。ここからターマックになるので、うれしいよ。

Q:そのイープルの準備の中にはもちろんテストもあると思うが、ステージに慣れるために自分ができることは他にどんなことがあるのか。
SO:ステージに関しては特にない。期待していた答えじゃなくて申し訳ないけど、ステージに行くことはもちろんできないからね。でも、ほかのみんなも同じであることを願うよ。

Q:何を言おうとしているのかな
SO:さあ。ただ、(ヒュンダイの)チームマネージャーがあのラリーの主催者だというのは、ちょっと不気味だね。どちらにしても、これについて論争するつもりはない。自分たちは自分たちが持っていることで、できる限り準備をするだけだ。

Q:アンドレア、ヒュンダイが1‐2、ダニはサルディニア連覇で、オィットもパワーステージでポイントを獲得した。この島での週末はどのように満足できるか
AA:1-2だし、ヒュンダイ・モータースポーツを誇りに思う。自分のチームだけではないが、上位8台のうち5台がヒュンダイだ。どれも自分が見届けてきたので感慨深いね。カスタマーレーシング事業を始めたのはずいぶん前だが、いろいろなことがあった。今日は思い出に残る1日になるし、記念になる。ヒュンダイのラリー活動にとって節目だ。このようなリザルトは初めてなので、自分にもヒュンダイとしても感慨深いよ。この先に向けていいムードを持ち続けられる。そして8台中5台に1-2フィニッシュ、素晴らしいバトル、心臓が破裂しそうな場面、いろいろあったが、これもラリー、これが楽しいんだ。

Q:ヒュンダイはマニュファクチャラーズ選手権でも首位に浮上した。両タイトルとも非常に重要だが、可能性をどう考えているか
AA:来年、自分は50歳、モータースポーツ界に30年いる。その間、あと残り数戦でタイトルのチャンスがなくなりそうになったけど選手権を制したドライバーもいれば、その逆も見てきた。我々の仕事は終わるまで100%集中しなくてはならないと思うし、常にそのアプローチでやってきた。常に勝つために戦っているし、何も終わっていない。この状況で支援できることはすべてをやっていくし、あなたが示唆したように、優先順位をつけるなら、ヒュンダイ勢で現実的に勝てるのはティエリーだけだ。

メディアからの質問
ベン・ジョンストン(Paddockeye.ie、アイルランド)
Q:(ソルドに)このイベントがこれだけ強い理由は何かあるか。ペースノートの準備がいいのか、マシンのセッティングか、パフォーマンスか、そのすべてか。
DS:正直、そして明らかなのは、自分はこのラリーが好きだし手応えもある。初日、スタート順が遅ければ、選手権でアドバンテージになる。スタート順が早ければ、状況も変わる。2日目はアドバンテージを少し活かしたし、とてもいい1日になった。正直、それ以上のことはない。このラリーはグラベルの中でも特別だし、いつもこのような感じだ。ポルトガルや同じような感じのほかのラリーでも、自分は優勝争いができる。

ライナー・クーン(モータースポーツ・アクツエル、ドイツ)
Q:(オジエに)ここからターマックが2戦続くことになったが、トヨタ勢はテスト参戦は予定しているか
SO:現状は特にない。6カ月何もなかったが、その後は予定は全部、ギリギリで決まる。今はだいぶまとまってきたので、チームは現実的なチャンスを模索していると思うが、今はハッキリ言えるプランはない。自分が言ったように、マシンをドライブしたりラリーの準備ができるあらゆる機会があれば、うれしいよ。

マルコ・ジョルド(オートスプリント、イタリア)
Q:(オジエに)モンツァがカレンダーに追加されたことについて、どう考えているか
SO:素晴らしいニュースだ。シーズンが短いので、どんなイベントが追加されるのも歓迎。イタリアでラリーをすることも、いつもうれしい。この国は、ラリーへの情熱が熱い。モンツァはモータースポーツにとってアイコンとなる場所だし、あのラリーショーに自分は出たことがない。もう、ショーだけの内容ではないのでうれしいね。WRCとしては少しライトすぎるイベントだが、コモ地域でのステージも予定されていると聞いている。どんな内容になるかは分からないけど、よさそうな感じだ。とても美しいエリアだし、世界の中でも自分が好きなところなので、美しいステージになると想像している。それが正しいことを願っているし、楽しみだよ。



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