WRC最終戦に予定されているイタリアのラリーモンツァ(12月4〜6日、ターマック)の主催者は11月6日、イベントの公式サイトをオープンしたことを発表した。この先、数日中にも新型コロナウイルスの感染拡大防止策の段取りや渡航ルールなどを発行するとしている。
一方で、イタリア政府は新型コロナウイルスの感染急増を受け、モンツァラリーの開催地であるロンバルディア州など4つの地域で11月6日から12月3日までロックダウン(都市封鎖)を指示する首相令を発令。ロンバルディア地方は最も危険度が高い区分に指定されており、仕事や緊急の場合以外は、居住している自治体内でも移動が禁じられるほか、食料品店や薬局など必需品を除く小売店も閉鎖されている模様だ。
ロックダウンが発表される前日の11月5日、ジュニアWRCは今季の最終戦としてラリーモンツァを追加したことを発表した。JWRCはイープルラリー・ベルギーを最終戦として設定していたが、イープルの開催がキャンセルされたことでカレンダーに加わったかたちだ。モンツァはシーズン4戦目のイベントとなる。
JWRCはタイトルバトルの可能性を広げるために、今季ここまでの3戦中、少なくとも2戦に参戦したドライバーには、この最終戦での獲得ポイントを1.5倍とするとしている。全戦に参戦したドライバーは、最低ポイント一戦を落としてカウントするため、そうなればタイトル争いはさらに接近する。
FIAのジュニアWRCチームディレクター、マチェク・ボダは「我々はJWRCが今季、4戦で戦えるようにするために全力を尽くしてきた。モンツァラリーの主催者であるACI、FIA、WRCプロモーターの懸命な取り組みと、選手権を開催し続けることを迅速に認めてくれたことに感謝しなくてはならない」とコメント。
「ラリーモンツァは非常に特別なイベントとなり、歴史にその名を刻むことになると思う。この選手権を振り返った時、誰もが思い出深い一戦だったと思えるイベントになると私は信じている。イベントまであと1カ月となっているが、最終決戦の準備に向けて全力を尽くしていく。最後に、イープルラリー・ベルギーの開催がキャンセルになったことを非常に残念に思う。誰もそうなってはほしくなかったと思っていたが、この状況の中、主催者は非常に難しい、しかし正しい判断を行った。我々は、どこに行こうと人々の健康と安全が最優先であることを肝に銘じなくてはならない」