今週、イタリアで開催されるWRC最終戦ラリーモンツァ(ターマック)に、Mスポーツ・フォードはエサペッカ・ラッピ、テーム・スニネン、ガス・グリーンスミスの3人を、フォード・フィエスタWRCのドライバーとしてエントリーする。
Mスポーツ自体は、モンツァラリーショーへの参加経験は多く、バレンティーノ・ロッシが7回、リナルド・カペロ、ロバート・クビカが1回ずつ、優勝を経験している。
WRCとしては初開催となるイベントは、イタリアの名門サーキットでのステージに加え、土曜日はベルガモ北部の山岳部にもステージが設定される。今季のWRCは、新型コロナウイルス(COVID-19)感染流行の影響で予定されていたイベントの開催中止が相次ぎ、ターマックラリーは開幕戦のモンテカルロ以来となるが、ラッピとスニネンはサーキットレースでキャリアを始めており、開幕戦ではフィエスタWRCにもいいフィーリングをつかんでいることから、激動のシーズン最終戦をいい形で締めくくろうと気合いを入れている。
モンツァに参戦するのは初めてとなるラッピだが、カートからキャリアを始めておりサーキットレースにも慣れている。今季序盤はターマックのモンテカルロでもフィエスタのパフォーマンスに自信を感じており、最上の形でシーズンを締めくくることを目指す。
「クレイジーな1年だったが、シーズンが終わる前にもう1戦、参戦できるのはいいことだ」とラッピ。
「モンツァラリーショーには参加したことはないが、自分はサーキットレースでキャリアを始めているので、僕らのマシンがこのコースでどんな動きをするのか本当に楽しみ。1月のラリーモンテカルロ以来、フィエスタでターマックを走っていないので、できるだけ早くフィーリングをつかまなくてはならない。でも、モンテではフィエスタのフィーリングはよかったし、今回のステージにセッティングを合わせることができれば、とてもいい形でシーズンを終えることができると思う」
2018年のモンツァラリーショーではバレンティーノ・ロッシに続く2位に入っているスニネンは、イタリアの名門サーキットの環境も理解している。スニネンもレーシングカートでキャリアを始めており、これらのアドバンテージを活かしてシーズン最終戦での好リザルトに挑む構えだ。
「ラリーモンツァを本当に楽しみにしている。2018年にショーに参加し、素晴らしい思い出がたくさんできた。WRカーで参戦した中で、文句なしにベストのイベントのひとつだよ」とスニネン。
「今年のルートは、1日は山岳部に設定されるので以前とは違うが、このマシンをサーキットで走らせるのは本当にいいと思うよ。こうしたパワーやエアロを誇るマシンでこのコースを走るのはすごく楽しいので、またそれを経験できることが待ち切れない。自分もサーキットからキャリアを始めているので、それを活かして今季の最終戦でいいリザルトを狙いたい」
グリーンスミスもモンツァでのラリー参戦経験はないが、先週はグッドウッドで1日テストを行い、サーキットでの感触をつかむ経験を得た。サーキットでは正確なドライビングスタイルが求められることを学んだグリーンスミスは、今週末の最終戦ではこの経験を活かしていきたいところだ。
「このようなイベントは経験したことがないが、またマシンに乗ることができて、こうした名門サーキットでWRカーがどんな走りをするのかを見るのがとても楽しみ」とグリーンスミス。
「モンテでのフィエスタはとてもいいフィーリングだったので、土曜日の山岳部のステージを楽しみにしている。ペースノートはすごく重要になるので、サルディニア終了後からエリオット(エドモンソン、コ・ドライバー)と一緒に改善に向けてたくさん時間を費やしてきた。グッドウッドで1日走ったこともサーキットでの参戦に向けて絶好のプリペアになり、モンツァでアタックするためのスタイルに合わせた。シーズンの最終戦として楽しいイベントにしたいし、いい形で1年を終えたい」