スバルUSAは、開発を進めていた究極のWRX STIジムカーナマシンを発表。連携するフーニガン・レーシング・ディビジョンの公式YouTubeチャンネルで走行動画「Gymkhana 2020: Travis Pastrana Takeover; Ultimate Hometown Shred in an 862hp Subaru STI」を公開した。ドライバーは、これまで豪快な走りで人気を博してきたケン・ブロックから、米国のスタードライバー、トラビス・パストラーナが受け継いでいる。
パストラーナの故郷であるメリーランド州アナポリスで撮影されたこの動画では、スバルUSAがこの動画のために規定に縛られることなく製作した862馬力のワンオフWRX STIが主役となっている。これまでブロックが魅了してきたジムカーナ動画シリーズの特徴である豪快なドリフトに加えて、エクストリームスポーツでも活躍するパストラーナらしい、これまでにない大ジャンプや生来の速さも魅力となっている。
「自分にとっての初めてジムカーナ動画の製作は、信じられないような経験だった」とパストラーナ。
「ついに得られたこのチャンスを、特に自分の地元で撮影できたことは、本当にワクワクした。長年あたためてきたアイデアを実現することができた。スバルUSAはこのプロジェクトのために、完璧なWRX STIを製作してくれた。このマシンが誇るパワーとグリップ力は、信じられないほど。自分の振り切ったドライビングを、すべて受け止めてくれたよ!」
このWRX STIは、スバル・モータースポーツUSAと、テクニカルパートナーであるバーモント・スポーツカーがラリー、ラリークロス、ヒルクライム、長距離ジャンプなどで培った経験を活かして製作したもの。量産のWRX STIのシェルをベースに、ロールケージを組み込んだ上での車重は2623ポンド(約1190kg)と、純正のWRX STIよりも800ポンド(約363kg)以上軽量化。パワーウエイトレシオは3.0ポンド/hp(約1.4kg/hp)となっている。
ワイルドな印象のカーボンファイバー製ボディパネルは、ジムカーナマシンとしては初めて風洞実験で検証され、空中での安定性と地上での最大のダウンフォースを確保。DRSスタイルのアクティブリヤウイングにより、動画撮影ではパストラーナの画期的なジャンプスタントでも空中でマシンの姿勢を調整することができたという。
モータースポーツ仕様の2.3リットル水平対向エンジンを搭載し、削り出しブロックとヘッドはラリークロス用を採用。高速でのジャンプからの着地や超精密なドリフトを可能にするロングトラベルのサスペンションには、スバルUSAがラリーで培ってきたノウハウが活かされている。
このWRX STIジムカーナマシンは、スバルUSAの好評動画シリーズ「ローンチコントロール」のシーズン8を締めくくる2話のミニシリーズとして登場。さらに、ジムカーナ編が2021年2月に公開されるほか、「ジムカーナ2020」の延長版も来年に公開される予定だという。
GYMKHANA 2020 WRX STI スペックシート
GYMKHANA_2020_STI_spec_FINAL