ERCは、2021年からの各部門の構成を調整。2021年から登場する注目のラリー3マシンがERCの対象となるほか、2WD部門からのステップアップの入り口としての位置づけであることを示した。
ラリー3は、FIAが新たに創設したカテゴリーで、国内選手権、FIA地域選手権、WRCで使用できる4WDマシンの最初のステップとして、入手しやすく手ごろな価格で競技者に提供することを意図した設定。Mスポーツがフォード・フィエスタ・ラリー3を開発し、2021年3月のFIA公認取得を目指しており、すでに予約が開始されている。
2021年のERCでは、ERCプライオリティに指定されているドライバーは、参戦に使用するFIAラリー車両(ラリー2、ラリー3、ラリー4、ラリー5、グループN、ラリー2キット、RGT)に関わらずERC部門のポイントを獲得することができる。
ERC2部門対象のマシンは2021年も変更はなく、グループN、RGT、ラリー2キットのマシンで参戦するドライバーはポイント対象となる。2022年からは、ERC2はラリー3車両のみが対象となることが予定されている(FIAワールドモータースポーツカウンシルの承認待ち)。
2WDカテゴリーとして定着したERC3部門は、ラリー4、ラリー5マシン対象を継続。今後も、国内戦レベルから、国際舞台への進出を目指すドライバーの最初のステップとしての部門としての場を提供していく。
一方、各ラリーの設定については、コスト削減の観点から走行距離やタイヤ本数の制限が設けられる。12月16日に開催されたFIAワールドモータースポーツカウンシルでは、FIAラリー委員会からの提案が承認され、総ステージ走行距離は180〜210kmの間に制限される。一方、ラリー2マシンで参戦するドライバーに使用が認められるタイヤ本数は、ターマック・グラベルでいずれも最大16本、ラリー3マシンのドライバーはターマックで最大16本、グラベルで最大12本となる。ラリー4、ラリー5マシンのドライバーは、ターマック、グラベルいずれも最大12本となる。