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ダカール2021:ステージ8でアル‐アティヤが5本目のステージウイン、ローブはリタイア

©Flavien Duhamel/Red Bull Content Pool

ダカールラリーの2021年大会は1月11日、サカカ〜ネオム間に設定された第8ステージ、375kmの走行が行われた。

マラソンステージの後半は、メカニカルスキルが試される一日となった。サポートクルーと離れて過ごす夜は、コンペティターたちが自らマシンメンテナンスを行わなくてはならなかった。そうして迎えた、のべ1500kmのマラソンステージの締めくくり。カー部門では、トヨタ・ガズーレーシングのナッサー・アル‐アティヤ(トヨタ・ハイラックス)が、今大会5回目のステージウインを獲得し、総合首位につけるステファン・ペテランセル(MINI JCWバギー)との差を詰めた。このマラソンステージを順調にクリアしたアル‐アティヤは、これで自身のダカールキャリアとしては通算40本目のベストタイム。残り4日間の競技にアタックをかけるために、完璧な体制を整えた。14大会連続でステージウインを少なくとも1本マークしているのは、アル‐アティヤのみだ。

「マシンを無傷のままで維持できてよかった。場所によっては、かなりプッシュしたからね。今日はステファンとの差を3分詰めたので、この後も一日一日、この調子を続けていく」とアル‐アティヤは今後への意気込みを見せた。

ダカール制覇13回を誇るペテランセルは総合リードを死守しているが、アル‐アティヤとの差は5分を切っている。
「最後の50kmで、1、2回ミスをした。ナビゲーターからの情報を追って走ることができず、辺りを走り回らなくてはならなかった。ここでおそらく1〜2分はロスしたと思う。それでも、まだ戦いには残っている」とペテランセル。

Marcelo Maragni/Red Bull Content Pool

このステージでセカンドベストタイムをマークしたのは、カルロス・サインツ(MINI JCWバギー)。シリル・デプレ(プジョー3008 DKR)も5番手タイムと、今回のダカールでの自己ベストをマークした。
「今日も、素晴らしいステージで前進することができた。正直、自分が参加してきたここまで20回のダカールの中で、トップ3に入る素晴らしいステージだったと思う」とデプレは称賛している。

Flavien Duhamel/Red Bull Content Pool

クバ・ライゴンスキー(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ)、ジニール・ドゥビリエ(トヨタ・ハイラックス)もこのマラソンステージを凌ぎ切った。ライゴンスキーはこのステージ、6番手タイムをマークしたが、ドゥビリエはタイヤのトラブルが続き、このステージは19番手タイム、総合順位は9番手となっている。

セバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンターBRX)はこの日もメカニカルトラブルに悩まされ、何時間にもわたって砂漠でマシンの修復を余儀なくされた。新マシンでダカールに挑み様々な経験に直面したローブだったが、このステージ8でリタイアとなった。

日本勢では、トヨタ車体がエントリーするチームランドクルーザーは、マラソンステージの前半でいずれもスペアタイヤ2本を使い、この日は1本で臨んだ三浦昂とロナルド・バソ、2台のトヨタ・ランドクルーザー200だったが、三浦は前半をパンクなしでクリア。しかし、バソは前日の走行で傷つけたタイヤがスローパンクとなったためタイヤを交換。三浦は自車分のスペアをバソに渡し、2台のうち先にパンクした方が最後のスペアを使う作戦をとった。その後ペースを抑え、細心の注意を払いながら走行した2台は、この後はパンクすることなく無事にステージをフィニッシュ。市販車部門での1‐2はキープしたが、総合順位は三浦が41番手、バソが42番手となった。
「とにかくパンクさせたくなかったので、ペースを抑えながらもブレーキはしっかり踏むなどメリハリをつけた運転を心がけた。車体も無傷で、狙ったとおりの走りができてよかった」と三浦は状況を語った。

日野チームスガワラの菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組(日野レンジャー)も、難関ステージを辛抱強く耐え切り、ノートラブルでクリア。トラック部門13番手でステージをフィニッシュし、累積順位もひとつ上げての13番手に。排気量10リットル未満クラス首位も堅守している。
菅原は「道が悪い区間が長く乗員が疲れたし、テールランプが振動で落ちた。でも、それ以外は大丈夫。昨年よりも全体的にコース設定は厳しく、ナビゲーションも難しいところがある。あと4日間となったが最後まで頑張る」とコメント。

明日12日は、ネオム〜ネオム間に465kmの第9ステージが設定されている。

ダカールラリー2021 暫定結果(ステージ8終了時点)
1 S.ペテランセル(MINI JCWバギー) 29:35:49
2 N.アル‐アティヤ(トヨタ・ハイラックス) +05:50
3 C.サインツ(MINI JCWバギー) +39:55
4 J.ライゴンスキー(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ) +1:39:08
5 N.ロマ(プロドライブ・ハンターBRX) +2:20:59



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