2019年、2020年とWRCマニュファクチャラーズタイトルを制したヒュンダイ・モータースポーツ。選手権3連覇に挑む2021年、開幕のラリーモンテカルロから優勝を目指していく構えだ。
今季はヒュンダイi20クーペWRCのドライバーとして、オィット・タナックとティエリー・ヌービルがフル参戦。このモンテカルロではサードカーにダニ・ソルドを起用する。
2020年のラリーモンテカルロでは、ドライバーズチャンピオンとしてヒュンダイ移籍後の初参戦で高速クラッシュを喫するという苦い滑り出しを経験したタナック。しかし、戦数が少なかったとはいえ2020年にi20クーペWRCの走行経験を積んだ今季は、開幕から調子を上げていきたいところだ。
「モンテは常にチャレンジで、おそらくはシーズンで最大級」とタナック。
「1年の最初のイベントだし、いつも以上に不安でナーバスになり、どうなるか予想もつかない。天気も例年変わりやすいので、自分たちの2020年のイベントのように、すべてのことが一度に起こり得る。シーズンのその先のためにも、フィーリングをつかまなくてはならない」
一方、ヌービルは2020年のモンテカルロでは自身初のイベント制覇を達成。今回は、コ・ドライバーにマルティン・ウィダグを迎えての参戦となる。
「モンテカルロは、シーズンの開幕としてはトリッキーなイベント。多くは、コンディションがその理由だ」とヌービル。
「ターマックイベントだが、もちろん冬の開催なのでブラックアイスもあれば、雪、みぞれ、雨もあり得る。4つのタイヤを選べる数少ないイベントでもある。ここ2年、チームはいい成績を残している。2019年はわずか2秒で優勝を逃し、2020年は初優勝をマークした。コ・ドライバーのマルティンとの初めてのイベント。ふたりにとって非常にチャレンジングになると思うが、必死に準備をしてきた」
2020年に引き続きヒュンダイからスポット参戦となるソルド。このモンテカルロは、カルロス・デル‐バリオと組む最後のイベントとなる。
「自分にとっては、1年で最もチャレンジングなラリーのひとつ」とソルド。
「コンディションがあっという間に変わり、1本のステージで雪、アイス、ドライのコンディションが出てくることもある。タイヤチョイスは常に重要だし、グラベル、ウェザークルーからいい情報をもらうことも必要だ。いろいろなことに気を配らなくてはならない。今回は、カルロスとの最後のラリーになるので、高いところに上がりたいね」