オーストラリアラリー選手権開幕戦ナショナル・キャピタルラリーは、4月11日、オーストラリアの首都キャンベラで最終日に設定された6SSの走行を終え、トヨタ・ガズーレーシング・オーストラリア(TGRA)のハリー、ルイスのベイツ兄弟がそれぞれ駆るトヨタGRヤリスAP4が1−2フィニッシュを飾った。
現オーストラリアチャンピオンであるハリーは、最終的に全14SS中、11本でステージウインを獲得する圧勝。弟のルイスも残りの3本でベストタイムをたたき出し、TGRAのGRヤリスAP4がデビュー戦ですべてのステージを制した。
最終ステージを終えたハリーはこの勝利を多いに喜び、父であるニール・ベイツ率いるニール・ベイツ・モータースポーツ(NBM)とトヨタ・オーストラリアが共同で設計・制作したGRヤリスAP4の強さと対応力を大いに見せ付けることができたと語った。
「地元のラリーで弟のルイスやコ・ドライバーたちと新型マシンを駆り、すぐにトップ2リザルトを獲得できて、本当に最高の気分」とハリー。
「今日は最終2本目で電子系のマイナートラブルが発生したが、それ以外はマシンはトラブルなくパフォーマンスを発揮した。ラリーのために生まれたトヨタGRヤリスという素晴らしいベース車両に、NBMが何千時間もかけてマシンを製作した価値が証明された」
「このマシンはコーナリングが本当に速くとてもグリップが得られるので、よりハードにプッシュすることができるので、少し調整を行って、次のクイーンズランド戦を楽しみにしている」
ハリーは、ルイスに43秒差をつけてポディウムの頂点に立ったが、ルイスも3位のネイサン・クインに1分以上の大差をつけた。
今戦で実戦デビューを飾ったこのGRヤリスAP4はGRヤリスをベースとしており、オーストラリア選手権を4回制しているオーストラリアを代表するラリードライバーで、トヨタと30年以上もパートナーシップを続ける、ニール・ベイツが率いるニール・ベイツ・モータースポーツが設計・製作したマシンだ。
トヨタ・オーストラリアは、長年、オーストラリア選手権に参戦するラリーチームを支援してきたが、ラリー車開発に積極的に関わるのは今回のプロジェクトが初めて。ボディワークは同社のプロダクト・プランニング&デベロップメント (PP&D) 部門のチームが設計した。
TGRAの次戦は、5月21〜23日に開催されるARC第2戦ラリークイーンズランドとなる。
ARCナショナル・キャピタルラリー 最終結果
1. H.ベイツ(トヨタGRヤリスAP4) 1:47:33.1
2. L.ベイツ (トヨタGRヤリスAP4) +43.6
3. N.クイン(三菱ランサーエボリューションX) +1:44.4
4. D.ウィンダス(スバルWRX STI) +6:21.5
5.R.ダルトン(トヨタ・ヤリスAP4) +7:19.2
6. A.ペニー(スバルWRX STI) +8:00.8
7. A.スタッフォード(フォード・フィエスタG2) +8:32.1
8. T.クラーク(三菱ランサーエボリューションⅨ) +8:47.5