WRCは第3戦クロアチアラリー(ターマック)を4月22〜25日に迎えるが、ヒュンダイのティエリー・ヌービルは、より自信を高めて臨むことができそうだ。
今季開幕戦直前にそれまでのコ・ドライバー、ニコラ・ジルスールがチームを離脱、急遽、マルティン・ウィダグと組むことになった。新コンビ、今季からタイヤがピレリに変わったという状況にも関わらず、ヌービル/ウィダグ組は開幕2戦をいずれもポディウムフィニッシュで飾っている。ウィダグはその後、ペースノートのコールを強化するためにフランス語を猛特訓を継続。クロアチアの準備参戦として先週参戦した、イタリアのラリーサンレモでは、ヒュンダイi20クーペWRCで参戦し優勝を飾っている。ヌービルはサンレモでの勝利を大いに喜んだが、それ以上にウィダグとのコンビネーションが改善したことをうれしく思っているようだ。
ふたりは、直前でコンビ結成が決まった開幕戦のモンテカルロではお互いに信頼を築く間もなく、コミュニケーションに問題を抱えていた。ウィダグはヌービルと同じベルギー人だが北西部のフランダース出身で、母国語はフラマン語。ヌービルは、ベルギーでも反対側のワロン地方の出身でドイツ語とフランス語を使うため、ウィダグはヌービルとのコンビでは、ペースノートをフランス語でコールしている。
「サンレモは本当によかったよ」とヌービル。
「午後は、本当に余裕をもってプッシュできている感触があった。天気が変わりやすく、ノートにもたくさん情報を入れたが、マルティンは本当に見事に仕事をこなしてくれた」
「フランス語に関しても、彼は常にうまくなっている。毎週、フランス語会話のレッスンを受けているので、ラリーのたびによくなっている」
ヌービルは、来週、クロアチアの首都ザグレブで開催される今季WRC最初の本格ターマック戦では、開幕2戦を3位でフィニッシュしているだけに、一層気合いを入れて挑む構えだ。
「ターマックではより難しくなる」とヌービル。
「ペースノートの情報も増えるし、特にグラベルクルーからの情報も入ってくるからね。でも、サンレモでは、とにかくノートの情報が多くてコ・ドライバーにとって悪夢のようなステージがあったが、彼はすごくうまくやりこなした。クロアチアはタフなイベントになることは承知しているが、マルティンと一緒にトップに立てる自信満々だよ」