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WRCポルトガル:勝田貴元がキャリア最高位の総合4位を獲得

©TOYOTA

TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元は、WRC第4戦ポルトガルで自己最高順位となる総合4位で完走を果たし、開幕から4戦連続でポイントを獲得した。これで勝田はドライバー選手権ランキング6位に順位を上げた。

(以下チームリリース)


2021年シーズン最初のグラベル(未舗装路)イベントとなったポルトガルに、勝田は過去3回出場していますが、トップカテゴリーのWRカーによる出場は今回が初めてでした。また、今シーズンから全マニュファクチャラーに供給される、ピレリのグラベル用タイヤを履いてのラリーも今回が初めてだったため、路面に合ったコンパウンドのタイヤを選び、いかにタイヤマネジメントするかが大きなポイントになりました。

ポルトガルのステージは粒子の細かい砂状のグラベルに覆われている路面が多く、その下には硬質な岩盤や石が隠れており、何台かのマシンが走った後や、同じステージを2回目に走行する際は、岩や石が下から現れトリッキーなコンディションとなりました。勝田は開幕から3戦連続で総合6位に入り、前戦のクロアチア・ラリーではベストタイムを2回記録するなど、スピードと安定性の両面で長足の進歩を遂げてきました。そして今回のポルトガルでは走りのレベルをさらに1段階高め、初日のデイ1で3回のトップ4タイムを記録。一時はヤリスWRC勢最上位となる、総合4位まで浮上しました。土曜日のデイ2も勝田は好調を維持。チームメイトである7度の世界王者、セバスチャン・オジエと何度も順位を入れ替えるなど、表彰台も狙える位置でハイレベルな戦いを展開し、オジエと僅か1.5秒差の総合4位に。最終日の日曜日は完走して経験を積むことを優先し、順位を落とすことなく最後まで走りきり、WRCキャリア自己最高順位となる、総合4位でラリーをフィニッシュしました。

TOYOTA


勝田貴元
この週末はいい戦いができたと思います。難しいラリーで、どのステージも非常にトリッキーでした。土曜日の夜に1度だけ危ない場面がありましたが、大きな問題はなく乗り切ることができましたし、チームはいつものように素晴らしい仕事でクルマを直してくれました。今回は、決して楽な週末ではなかったですし、特に最終日は自分にとって厳しいものでしたが、それでもキャリア最高の結果で走り終えることができました。また、トップドライバーたちと一緒に戦えたことも嬉しく思います。以前と比べれば確実に一歩前進したと思いますが、まだまだ改善すべきことは多いので、正しい方向に進み続けるために、これからも努力し続けます。

ユホ・ハンニネン(インストラクター)
今回タカがとても素晴らしい戦いをしてくれたことを、本当に嬉しく思います。今年、彼は急速に成長していますが、その姿を見るのは素晴らしいことです。これまでのラリーでも彼は良い結果を残し、安定したタイムを記録してきましたが、今回はさらに大きく前進したと思います。全ステージでミスをすることなく安定して速く走り続け、土曜日は1日を通してセバスチャン(オジエ)と戦いましたが、その姿を見て私はとても嬉しくなりました。今回、タカはとてもリラックスしていて、ドライビングを楽しみ、クルマのセットアップをあまり変えることなく、ひたすら運転に集中していました。また、今年の開幕戦からの好成績も自信につながり、スピードと安定性の両方が底上げされていきました。そして今回、表彰台争いに加わり、総合4位でフィニッシュしたことで、彼が前途有望であると改めて確信しました。

Result
1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) 3h38m26.2s
2 ダニ・ソルド/ボルハ・ロザダ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +28.3s
3 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) +1m23.6s
4 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリス WRC) +2m28.4s
5 ガス・グリーンスミス/クリス・パターソン (フォード フィエスタ WRC) +4m52.7s

次回のイベント情報
勝田の次戦は、6月3日から6日にかけてイタリアのサルディニア島で開催される、第5戦「ラリー・イタリア サルディニア」です。このグラベルラリーのステージは全体的に高速で道幅は狭く、道の表面は砂状のグラベルに覆われていますが、クルマが何台か走行すると下から石や岩盤が現れ、深い轍(わだち)も刻まれます。また、この時期は例年気温が上がることが多く、ドライバーとクルマにとって非常に厳しいラリーです。



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