2019年にエストニアの映画会社が製作したWRCドライバー、オィット・タナックの映画は、国内で大ヒットを記録。13カ国で撮影された独占映像には未公開のものも多くあることから、これを5回にわたるテレビ番組シリーズ「オィット・タナック – ザ・ムービー:ザ・シリーズ」が製作され、tanakmovie.comでオンデマンド公開された。57カ国のファンが、この映像を視聴できるようになった。
「このシリーズは、すでにエストニアで放映されたもの。ほとんどの回の感想では、映画が壮大なスペクタクルな映像であるなら、このテレビシリーズは、トップラリードライバーの人生の舞台裏を深く追求した、よりリアルな雰囲気に仕上がっているというものだった」と語るのは、プロデューサーを務めたエーロ・ノゲネはコメント。
映像クルーは、2018年、オィット・タナックのWRC参戦をシーズンを通して同行、撮影を続けたという。その努力により、収録した映像はのべ150時間にも達するという。それが、ほんの数時間の映画に編集されてしまうのは、実に惜しい話だ。
今回のテレビシリーズは、すべてのラリーファンや旅行、人間関係に興味がある人々、さらには通常なら知ることのできない新たな刺激的な世界を発見してみたい人々に向けて製作されたという。
このシリーズでは様々なテーマを取り上げているが、中でも常にメディアの注目にさらされているトップドライバーの生活がどのようなものかというテーマは秀逸。タナックはプライベートを大切にするタイプで、あまり口数の多い性格ではない。しかし、WRCはフィニッシュした瞬間の表情が映像に映し出される唯一のスポーツイベントだろう。
今やエストニアでは、タナックの人気は“現象”といっても過言ではない。ラリーのステージではスペクテイターがそれぞれのドライバーを応援するため、様々な国の国旗が振られるが、どこの国よりも多いのがエストニアの国旗だ。日本でも、トヨタでドライバーズタイトルを獲得したタナックの人気は高く、富士スピードウェイで開催されたTOYOTA GAZOO Racing Festivalでは4万人以上の観客が集まったと伝えている。
シリーズの終盤では、2019年のラリースペインでタナックとコ・ドライバーのマルティン・ヤルベオヤがWRCタイトルを決めた瞬間がフォーカスされており、撮影クルーもエストニアのラリー界にとって、この歴史的な場面をしっかりと捉えていた。
オィット・タナック‐ザ・ムービー‐(5.90ユーロ)
オィット・タナック‐ザ・ムービー:ザ・シリーズ(9.90ユーロ)はいずれも
tanakmovie.com
でレンタル視聴することができる。
オィット・タナック‐ザ・ムービー:ザ・シリーズ 予告動画