オジエ「サルディニアを有利にするためにポルトガルで抑える考えなんて毛頭なかった」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
現地速報がすぐわかる! バックナンバーが読み放題。ラリプラLINE限定コンテンツ配信中

オジエ「サルディニアを有利にするためにポルトガルで抑える考えなんて毛頭なかった」

©Toyota Gazoo Racing WRT

今週開催されるWRCラリーイタリア・サルディニアは、グラベル連戦の2戦目。選手権リーダーのセバスチャン・オジエは、前戦のポルトガルに続き、初日を走行順トップでスタートすることになる。

エバンスが今季初勝利を飾ったポルトガルでは、オジエは最終パワーステージで3番手タイムをマークしボーナスポイント3点を獲得、3位でフィニッシュした。この結果、ドライバーズランキングでオジエの首位は変わらず、サルディニアでも再び初日の砂利掻き役を担うことになる。しかしオジエはポルトガルのパワーステージで抑えて順位を落とし、チームメイトのエルフィン・エバンスに先頭スタートの役目を担わせようと考えたことはなかったと明かした。

オジエは、この役目を負うことによるタイムロスを最小限に抑えることにかけては、いまやマスター級だが、サルディニアは特にサンディな路面で地盤が固いため、走行順の影響が大きいことでも知られる難関だ。しかし、オジエはエバンスに重荷を負わせるよりも、チームプレイに徹することを選んだ。
「サルディニアの走行順を考えて、エルフィンに選手権首位の座を譲ろうと思わなかったのかと聞かれたよ」とオジエ。
「しかし、そんなことは思いもしなかったし、ボーナスポイントを獲得する方を選んだ。ポイントを逃すようなことは、自分の選択肢にはないからね。理由はほかにもある。今年からパワーステージポイントもマニュファクチャラーズ選手権のポイントとしてカウントされることになったから、できる限りポイントを獲得する責任が自分たちにはある」

昨年は新型コロナウイルスの感染流行の影響を受けて10月に開催が延期されたサルディニアだったが、今年は例年どおりの6月に会期が戻ったほか、本拠地もアルゲーロからオルビアに戻り、最終日のステージは大きく一新される。

「サルディニアも過酷なラリーになることは間違いないし、砂利掻きの不利もポルトガルと同じだ」と語るオジエは、サルディニアではこれまで3回勝利を飾っている。
「でも正直、選手権をリードしていることがうれしい。自分は常に、できる限りポイントを獲得することに努めているし、サルディニアでもそれを目指すことに変わりはない」

一方、ポルトガルを制したエバンスは、選手権争いではオジエに2ポイント差の2番手と、タイトル争いを再び加熱させることになった。サルディニアでの出走順も2番手。依然として有利な位置ではないが、「ポルトガルは、自分たちにとってはもちろん素晴らしい結果になった」と語る。
「週末を通して、マシンセッティングの進捗やタイヤの理解を深めることができた。サルディニアも走行順のことがあるので楽な週末にはならないと思うし、もし例年のような暑くドライなコンディションになれば、10月に開催された昨年よりも不利かもしれない。でも、ポルトガルからサルディニアまでわずか2週間というタイトなインターバルでも、さらなるパッケージの改善についてチームはアイデアを持っているはずだ」
(Graham Lister)

Toyota Gazoo Racing WRT

RALLY CARS