オリバー・ソルベルグは、6月12〜13日にイタリアで開催されたラリーディアルバ(ターマック)に、ヒュンダイi20クーペWRCで参戦。WRカーでの初ターマックラリーで勝利を飾った。一方、チームメイトのオィット・タナックはペナルティを科され勝利を逃した。
ソルベルグは「これも自分の勝利のひとつとして記録はされるが、個人的にはそれほど重きをおいてはいない。スピードの面では、オィットの方が常に常に信じられないくらい速かったのは誰もが目の当たりにしたこと。自分にはまだまだ、やるべきことがあると思っている」と語った。
ソルベルグは計105kmのステージを走り切り、タナックに27.9秒差をつけて勝利。タナックは、チームの作業が長引きTCに遅着したことで2分30秒のペナルティを科され勝機を失った。
ソルベルグは「すごく楽しかった。このマシンは、ターマックでは信じられないほど素晴らしかった。これまではアークティックのスノー路面でドライブしただけ。マシンに関して学ぶことはまだまだたくさんあるが、今回のアルバで初めてターマックを走ることができて、とてもよかった。道は素晴らしかったし、ドライブするのが本当に楽しかった。こうしたマシンでなら、なおさらだ。すべてが順調だった」
「自分としては、経験を積むこと、マシンを学ぶことが一番の目的。ひとつだけ欲を言えば、SSベストタイムをマークしたかった。惜しいところまで行ったが、オィットのようなドライバーと競うのは大変なことだね。なにしろ彼は世界チャンピオンなんだから」
そのタナックは、ステージでは完璧なパフォーマンスを発揮できたこと、そしてターマック仕様のマシンについて知識と経験が増えたことに満足していた。
「今回の参戦はテストのため。それが実行できた。ラリーで優勝することが目的ではなく、よりターマックでの理解を深め、データを収集することが最大のミッションだった」
4月に開催されたWRCクロアチアでは、イベントを制したセバスチャン・オジエ(トヨタ)に約1分半遅れでのフィニッシュとなったタナック。ラリー後には、パフォーマンス不足と「自分が快適と感じるゾーンとは程遠い」フィーリングだったことを認めている。
「アルバのコンディションはクロアチアとは少し違った。暑くて、道路もかなりトリッキーなところもあった。しかも3回ループするので、ラインはどんどん汚れていった。たくさん学ぶことがあったよ」と振り返っている。