今週開催されるWRC第6戦サファリラリー・ケニア。2002年以来の開催で、現役WRCドライバーには誰ひとり参戦経験がある者はいないが、カッレ・ロバンペラだけはわずかながらにサファリラリーを訪れた経験を持っている。WRCとして開催された最後のサファリに同行したのだ。当時のロバンペラはあと3カ月で2歳という幼少の頃ではあったが。
カッレの父、ハリ・ロバンペラはプジョー206WRCで参戦した2002年のWRCサファリで、コリン・マクレー(フォード)に次ぐ2位でフィニッシュしており、我が子とともにケニア参戦を経験した。ハリは前年の2001年のサファリでも同じマシンで2位に入っている。
「誰にとっても新しいイベントだが、同時に長く続く本当に伝統のイベントでもある」と現在トヨタのワークスドライバーを務めるカッレは、20歳の今年、自身がサファリでトヨタ・ヤリスWRCのステアリングを握る。
「最後にWRCとして開催されたのは2002年で父が参戦したし、古い動画も全部観た。父は、たくさんの話をしてくれたよ。スポーツとしてのラリーは現在では当時とはかなり違っているので、今のマシンであのステージを走ったらどうなるのか、とても興味深いね。ラリーもまったく同じコンセプトではないことは分かっている。当時のような長いステージではないとかね。それでも、コンディションがすごくラフだったりトリッキーだったりすると思う。すべてがほかとは違うと思うが、ワクワクするよ」
(Graham Lister)