19年ぶりの開催となるサファリラリー・ケニアのレッキ1日目を終え、TOYOTA GAZOO Racingはチームミーティングを行い、ドライバーたちがステージの印象を語った。
セバスチャン・オジエは「大歓迎されたのでとてもうれしい。明日のシェイクダウンはラリー中に見られるようなラフなセクションもあるので、そこでさらに調整を進めたい。現在は特定のラリーに合わせたマシンの改造は認められておらず、アニマルバーなども付いていないが、野生動物とタイミング悪く遭遇しないことを願っている。なにかあったら悲しいからね」と語った。
また今回、成長著しい勝田貴元について、TGR WRTを率いるヤリ-マティ・ラトバラ監督に話を聞いた。
──勝田選手は今年に入って大きな成長を見せてきました。彼の現状をどう見ていますか。彼になにかアドバイスはありますか?
「確かにタカはとても安定した結果を出せるようになった。アドバイスするとすれば、今の調子で進歩していくべき、ということだ。急いではいけない。現在のアプローチを続けていれば、将来ドライバーズラインナップのトップ3に入ることは間違いないと考えている。でも今年は急ぎすぎないことが肝要だ。今季のターゲットは表彰台に上がることだが、とても近いところまで来ているので、まもなく達成できると確信している。とはいえ、表彰台は過程でしかないので、これまでどおりのアプローチを続けるべきだ。来年以降も着実に進歩していく必要がある。2023年はメインチームに所属する可能性も見えているが、これまでと同じような過程をこなすことが重要になる」
──すると、今年はもっと経験を積むことに集中すべきなのでしょうか。
「彼は素晴らしいリザルトを残している。でもチーム内のトップ3ドライバーの一員となったら、やるべきことは変わってくる。必ずポイントを獲得し、結果を残さなくてはならないというプレッシャーがかかってくるんだ。それに対処する態勢が整うには、もう少し経験が必要だね。なぜなら、そのようなポジションで課せられる任務は、決して容易なものではないからだ。でも彼は結果を残してきているし、ここまで順調に進んでいると考えている。ただし、プレッシャーがかかった中でドライブするということに関しては、もっと経験が必要だ」
──勝田選手の長所と短所はどのようなものですか。
「たとえばモンテカルロの序盤で彼はいくつかミスをしてしまった。でもその後はコンディションに素早く対応してドライビングを向上させることに成功した。コンディションが変化するようなラリーでの彼のドライビングについて、シーズン序盤は少し懸念もしていたが、彼はちゃんとレベルアップしてきた。今後もグリップレベルが絶えず変化したりする状況でのドライビングをマスターすることが重要だと考えている。長所としては、ペースノートが信頼でき、自信がある時には、とても良いパフォーマンスを発揮できることだ。素晴らしい速さを見せてくれている」
一方、エルフィン・エバンスとの契約については「目下話し合いが続いている状況だ。交渉はとても前向きに進んでいるが、現時点ではそれ以上のことが発表できるような状況ではない」と語っている。
(Keiko Ito)