ロータス・ルノーGPのボス、エリック・ブーリエは、今季参戦が絶望的と言われるロバート・クビカの代わりを検討するのは“早過ぎる”と語った。Motorsport.comが報じている。
日曜のラリーで高速クラッシュを喫し、体の右側に多発骨折を負ったクビカは、特に重傷であった右腕を切断する可能性も懸念されたが、機能回復のために7時間にもおよぶ大手術を受けた。執刀医は、手の機能が回復するかが分かるには少なくとも1週間はかかり、リハビリには1年を要するだろうと述べていることから、クビカの今シーズンの参戦はほぼ絶望的と見られている。
そんななか、ブーリエとチームメートのビタリー・ペトロフはクビカを見舞うために、月曜にイタリアへと向かっている。
「代役ドライバーのことを考えるのは早過ぎだし、失礼というものだよ」というブーリエのコメントをAFP通信が伝えている。
「そのような事を考える前に、クビカが復帰にどれくらいを要するのか、まずは彼に関するニュースを待つつもりだ」
ただ、今シーズンの開幕戦バーレーンGPまではあと1ヶ月ほどしかなく、周囲からは代役ドライバーに関するニュースも挙がってきている。
ペトロフを「1シーズンの経験しか持ち合わせていない」と評するテレグラフの記者、トム・キャリーは次のような見解を披露している。
「ルノーには、ロシア人をリードドライバーに据えて、セカンドシートにリザーブドライバーを昇格させる余裕などあるのだろうか?」
「クビカを経験豊富な別のドライバーに替えることはしないのだろうか?」
彼のシナリオによれば、真っ先に候補に挙がるのはフォース・インディアのサードドライバーであるニコ・ヒュルケンベルグのほか、チーム・ロータスのヤルノ・トゥルーリ、ピレリのテストドライバーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサ、失業中のニック・ハイドフェルド、フォース・インディアを解雇されたビタントニオ・リウッツィの5人とし、さらに“アノ”元チャンピオンの名前も挙がった。
「昨夜は、キミ・ライコネンの名前も話題にのぼったようだ」
リザーブドライバーを多く抱えるロータス・ルノーGPは、新車発表の際にリザーブメンバーとしてチーム入りを果たしたブルーノ・セナが3番目のドライバーに自信をみせていた。また、ロメイン・グロージャンもセナのライバルと言われている。