トヨタのWRC復活への一環としてTMGが開発を進めているヤリスWRC。2014年は8回のテストを行ったが、今年は12回に増やし作業を加速させる意向のようだ。また1月末に正式に復帰を発表した後、3台目のテスト車製作を開始していた。
「テストのほとんどはヨーロッパで行うが、1、2回は欧州の外でも行う」とTMG副社長のロブ・ルーペンはWRC.comに語っている。
「次のテストは4月末で、エンジンとサスペンションの開発に専念する。現在、マシンは2台あり、できるだけ回数を多く使っていく。3台目もまもなく完成予定だ」
ルーペンは、トヨタのWRC復帰は2017年になるものの、それよりも前に競技活動自体は復活させる可能性があることも示唆した。
「確定できることは何もないが、ヤリスWRCをWRC以外のシリーズにも参戦させよう、ということになるかもしれない。これから可能性を模索していく」
ヤリス(日本名ヴィッツ)のノーマル車に関しては、2017年までの間に大きな変化が行われる予定はないため、WRカーは現行モデルがベースになる模様だが、準拠するべきFIAの技術規定はまだ同意に達していない。それでもルーベンは、パッケージ全体を変更しなくてはならないような規定変更は行われないだろうと見ている。
「現在よりは改革が行われるだろう」とルーベン。
「技術開発に関しては現在の市場に出回っているものについては把握しているので、サスペンションとエンジン面に集中するのではないかと考えている」
「(ターボ)リストリクターのサイズについてはまだ検討が行われていると理解している。現在の規定をベースに、2017年までに段階的に規定が盛り込まれていくという形になり、完全に大改革を行うことにはならないだろう」