今週開催されるWRC第7戦ラリーエストニア(グラベル)で、ヒュンダイ勢はティエリー・ヌービル、オィット・タナック、クレイグ・ブリーンの3人をヒュンダイi20クーペWRCのドライバーに起用する。
昨年のこのイベントでは地元の英雄タナックが優勝し、ヒュンダイ加入後初の勝利を挙げた。チームとしても1‐2フィニッシュを決めた思い出のあるイベントで、選手権争いでは不調続きだった流れを変えて巻き返しを図る構えだ。
今季はここまでポディウムに4回上がっているヌービル。今季から組んでいるコ・ドライバー、マルティン・ワイダイヘと今回もコンビとしては初めてとなるイベントに挑むことになる。
「ラリーエストニアは、昨年、シーズンが再開した時の初戦だったので、また参戦できてうれしい」とヌービル。
「かなり速度域の高いイベントで、道が広くジャンプも多い。実際、あそこではフィンランドよりも大きなジャンプもあった。チャレンジングなラリーだが、地元出身のオィットからもアドバイスをもらえるので、速い走りができることを期待している。今季も、ここまで多くのイベントで速さを見せられてきたんだからね」
昨年の覇者タナックは、今季は浮き沈みが激しい中でも前戦サファリでは3位に入っており、母国戦での連覇に挑む。
「ラリーエストニアは超高速で、フラットでスムースな道が特徴。人工的に作られたジャンプも多いので、平均速度が非常に高くなる」とタナック。
「母国戦に参戦するのはうれしいものだし、昨年はヒュンダイに加入して初めての勝利を挙げた思い出のあるイベントだ。今年も同様のリザルトを目指して戦えると思い続けている。自分たちのマシンは、こうしたコンディションでとても速さを披露できるからね。自分としては、家からの移動時間も短くて済むので楽なラリーだ。これはうれしいものだよね」
ブリーンも、昨年のエストニアでヒュンダイ加入後、初のポディウムフィニッシュをこのエストニアでマークしている。WRC参戦は、4月のクロアチア戦以来だ。
「自分にとってラリーエストニアは、カレンダーの中でも最もエンジョイできるラリーの一戦だ」とブリーン。
「昨年は2位に入ってヒュンダイの1ー2フィニッシュに貢献し、ポール(ネイグル)と自分にとって、キャリアで最高の瞬間を贈ってもらった。またこのイベントに参戦するのを楽しみにしている。ものすごく高速のステージの信じられないラリーだが、今年も昨年同様の仕事ができることを願っている」