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WRCエストニア:高速グラベルラリーでのタイヤ選択はソフトが主軸

©PIRELLI

今季からWRカー勢にタイヤを供給するピレリ。高速グラベルラリーのWRC第7戦ラリーエストニアでは、今季初めてスコーピオンKX WRCのソフトコンパウンドがメイン選択となる。

Scorpion KX:ピレリのグラベルタイヤは、ソフトとハードのコンパウンドがあり、エストニアではサンディな路面でのグリップを得られるよう、今季初めてソフトがメインチョイスとなる。ハードタイヤは第2選択で、今週末予報されているように気温が高い場合にはこちらを選ぶ場合も多くなるだろう。両コンパウンドとも、タイヤには追加で強化が行われており、特にサイドウォールはカットや裂傷から守るような改良が施されている。

Scorpion K: サポートカテゴリーに供給されるタイヤもソフトとハードのコンパウンドがあり、ワールドラリーカーが履くKXの特徴もふんだんに盛り込まれている。

テレンツィオ・テストーニ(ピレリ・ラリーアクティビティマネージャー)
「ラリーエストニアは今季で最も速度域の高いイベントのひとつとみることができる。ステージは基本的にソフトでサンディな路面なので、コーナー出口の加速でタイヤから得られるトラクションが非常に重要になる。そのため、今大会ではソフトコンパウンドをメインチョイスとした。フィンランドのような大きさではないが、クレストやジャンプが多い。いま、エストニアは気温が非常に高くなっているため、チームは規定によって決められている配給本数が少ないハードコンパウンドをどのように使いこなすか、熟慮が必要となるだろう」

RALLY ESTONIA / Jarek Joepera

ピレリが今回のエストニアに持ち込むタイヤの本数は、約1500本。そのうちおよそ400本がWRカー用だ。各WRCドライバーがラリー中に使用できるタイヤ本数は24本で、シェイクダウン用には別途4本が供給される。

各マシンに用意されるタイヤの種類と本数は次のとおり。
ワールドラリーカー
Scorpion KX Soft
:24本
Scorpion KX Hard:8本
※使用できる最大本数は24本。シェイクダウン用に別途4本が供給される。

またピレリは、WRC2、WRC3を含め、エントリーする4WDマシンにも900本のタイヤを供給する。
4WDマシン(WRC2、WRC2を含む)
Scorpion K6A Soft
:22本
Scorpion K4A Hard:8本
※シェイクダウン用に別途4本が供給される。

エストニアではジュニアWRCが第3戦を迎える。この部門にはさらに200本のタイヤを供給する。
ジュニアWRC
Scorpion K6A Soft
:18本
Scorpion K4A Hard:10本
※使用できる最大本数は22本(シェイクダウンを含む)。

スムーズな路面では通常ソフトコンパウンドが好まれるが、エストニアの路面はサンディ。しかし、各ループのステージが4本以上あり、ラリー開催中の気温が高いため、摩耗に強いハードコンパウンドを使う選択も大いにありそうだ。



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