ラリーエストニアで今季3戦目を迎えたジュニアWRCは、サミ・パヤリがスタートからフィニッシュまでリードし初優勝を果たした。JWRCはフォード・フィエスタ・ラリー4のワンメイクシリーズとなっている。
パヤリは、木曜日夜のタルトゥでの開幕ステージでクラス最速タイムをマークし、その後も快走を続けた。金曜日も悠々と6SS連続でステージウインを獲得し、ライバル勢から追われる立場となった。
日曜日の最終レグでは、ライバル勢が残る表彰台のポジションを必死に争う一方、フィンランド期待の若手であるパヤリは終始ペースをコントロールする走りで、24.1秒のマージンを築いて勝利を収めた。
この結果、シーズン5戦中2戦を残す時点で、パヤリが4点のリードを握って選手権のランキングトップに浮上した。
「今は言葉が見つからない」とパヤリ。
「ここで優勝できたことが本当にうれしいし、心から感謝している。最終ステージはコンディションが悪く、スタックするのではないかと心配していたので、フィニッシュできてホッとしている」
マルティン・コチ、ジョン・アームストロング、そしてマルティン・セスクの3人は僅差で日曜日の最終6SSに臨んだ。2番手のコチに1秒差でアームストロング、コチと6秒差の4番手にセスクというオーダーだ。この日最初のSSでベストタイムをマークし、2番手に浮上したアームストロングは、SS22でセスクがパワステのトラブルにより40秒をロスしたことで、2位をほぼ手中に収めた。セスクは残り2SSの段階で4番手に転落してしまい、表彰台は難しいと思われていたが、最終ステージで3番手のコチがドライブシャフト破損と見られるトラブルによりリタイアする大波乱。これにより、セスクは20秒近くのタイム差を取り戻し、3位でのフィニッシュを果たした。
4位にはラウリ・ヨーナ、ルーマニアのラウル・バディウが1分遅れての5位でフィニッシュした。このほかウィル・クレイトンとロバート・ビルブが完走を果たしている。
選手権ランキングでは、勝利したパヤリが71点でトップに浮上し、67点のセスクが2番手に後退。アームストロングは56点で3番手につけている。