ラリージャパン2021実行委員会は9月7日にプレスリリースを発行し、11月11日〜14日に愛知県・岐阜県で開催を予定していた『フォーラムエイト・ラリージャパン2021』の開催断念を正式に発表した。国内における新型コロナウイルスの感染状況に鑑みての判断という。
ラリージャパンは2020年大会も新型コロナウイルス感染拡大の影響によって開催見送りを余儀なくされており、それに引き続き2年連続での断念となった。
2021年大会はすでにラリーガイド1が発行されており、2020年大会のプランを引き継いで愛知県・岐阜県を舞台としたターマックラリーとして、豊田スタジアムを拠点に3日間・総SS距離300.11kmで行われる予定だった。2021年シーズンのWRC最終戦であるため、チャンピオン争いはもとより、今季限りで第一線から退く意向を見せているセバスチャン・オジエや地元出身・勝田貴元の走り、さらに現行ワールドラリーカーのラストランを観るチャンスでもあり、開催に多くの期待が寄せられるなかでの決断となった。
なお、ラリージャパンは7月8日の世界モータースポーツ評議会(ワールドモータースポーツカウンシル、WMSC)において、2022年の開催候補である9カ国に含まれているほか、日本自動車連盟(JAF)が8月6日に公開した2022年のFIA国際スポーツカレンダー登録申請一覧によれば、11月10〜13日(愛知県・岐阜県)での申請が行われている。2022年こそ、2010年以来のラリージャパン復活に期待したいところだ。
なお、WRC2021年シーズン最終戦の代替イベントについては現時点で発表はない。
(以下、発表リリース全文)
FIA世界ラリー選手権「フォーラムエイト・ラリージャパン2021」開催断念のお知らせ
ラリージャパン2021実行委員会は、本年11月に予定していたFIA世界ラリー選手権「フォーラムエイト・ラリージャパン2021」の開催を断念したことをお伝えします。
新型コロナウイルス感染症による各方面への影響は国内において依然として甚大です。ラリージャパン2021実行委員会は、政府関係省庁・開催地自治体や、国際自動車連盟(FIA)・日本自動車連盟(JAF)・WRCプロモーター社・ラリージャパン競技主催者と長期に渡って開催に向けての調整を進めてまいりました。しかしながら、公道を使用し地域の皆様とともに一丸となって開催されるWRCの競技特性を考慮するとともに、この先の国内における感染状況は今なお予断を許さないことから、不本意ながらこの決定を下すに至りました。11年ぶりの日本での開催を心待ちにしていたファンならびに関係者の皆様におかれましては、申し訳ございませんが何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
最後にこの場をお借りして、開催実現に向けご理解ご協力を賜ったスポーツ庁を始めとする関係省庁、関係自治体、豊田スタジアム、愛・地球博記念公園、警察・消防の皆様、地域住民・就業者・通学者の皆様、業務提携企業・団体の皆様、パートナー各社、自由民主党モータースポーツ振興議員連盟、およびFIA・JAF・WRCプロモーター社・選手権参加チーム・国内ラリー界の皆様など、全ての関係者の皆様にあらためて感謝申し上げるとともに、開催申請中の2022年大会にも引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
ラリージャパン2021実行委員会会長 鈴木 賢志(すずき・さとし)
「フォーラムエイト・ラリージャパン2021が開催断念となり、楽しみにしていた皆様には大変申し訳なく思っております。また、開催実現に向けて尽力いただいていた皆様には、心より感謝申し上げます。このコロナ禍をなんとか克服し、2022年に日本の地でWRCが開催できるよう尽力して参ります」