トヨタは、2022年のWRC参戦に起用するドライバーのラインナップを来月にも発表する見込みだ。
チーム代表のヤリ‐マティ・ラトバラは、WRCの新規定ハイブリッドのラリー1マシン時代に突入するシーズン、トヨタ・ヤリス・ラリー1を駆るドライバーの布陣を、WRC第10戦フィンランド(10月1〜3日)と第11戦スペイン(10月14〜17日)の間にも決定する予定だという。今季は8度目のWRCタイトルを目指しているセバスチャン・オジエは今季限りでフル参戦からは退くことを表明しているが、既報のとおり、2022年は5戦程度に参戦し、残りのイベントはトヨタに復帰するエサペッカ・ラッピがサードカーをシェアするとみられている。英国のエルフィン・エバンスとフィンランドのカッレ・ロバンペラは、トヨタからの3シーズン目も引き続きフル参戦を担う準備を進めており、ハイブリッド規定のヤリス・ラリー1のテストにも参加している。
また育成ドライバーの勝田貴元も、引き続き4台目のヤリスをドライブすることになりそうだが、これまで同様マニュファクチャラーズ選手権のポイント対象にはならないとみられる。
オジエが参戦数を絞ってのプログラムを考えていることは広く知られているが、ラトバラは、先日行われたWRCギリシャのスタート前の時点では、契約に関してはまだ行われていないことを強調していた。
「何も決定はしていない」とラトバラ。
「もちろん、彼がモンテに参戦したいと思っているのは明らか。また、スウェーデンにはあまり意欲を見せていないとも語っている。さらに、4〜5戦あたりで考えていることを示唆していたが、これまで話し合ってきたのはここまでで、何も決定はしていない」
この時、エバンスとロバンペラは乗るのかという質問に対してラトバラは「現時点では確定できないが、もちろんとてもいい顔ぶれだと思うし、近いうちにみなさんにお話しできたらと思っている。10月には重要なイベントが2戦あるし、10月には決めなくてはならない」
次戦フィンランドではラッピは5台目のヤリスをドライブする予定になっているが、ラトバラは、トヨタの経営陣がラッピのパフォーマンスに注目していることを明かした。
「エサペッカは来年、我々のチームに入る有力候補のひとりだ。しかし、まだシートが決まっておらず来年に向けて我々が獲得できるドライバーもたくさんいる。それでも、自分はエサペッカが(フィンランドで)活躍してくれることを期待しているし、フィーリングがよければ、もちろん我々の決断を後押しすることなるだろう」
(Graham Lister)