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【速報】WRCフィンランド:エバンスがフィンランドで初勝利、トヨタは2017年以来4連勝

©TOYOTA

WRC第10戦フィンランドはすべての競技日程を終えて、トヨタのエルフィン・エバンスが前日のリードをさらに拡大し、今季2勝目を挙げた。エバンスにとっては通算5勝目、フィンランドでの初めての勝利となる。2位にはヒュンダイのオィット・タナック、3位には同じくヒュンダイのクレイグ・ブリーンが入っている。トヨタにとっては2017年のWRC復帰以降、フィンランドで4戦4勝と強さを見せている。

10月3日(日)の競技最終日はSS16〜SS19の4SS、SS距離45.74kmという設定。ユバスキラ東部に設けられた2SSを2回走行する。各車ともソフトコンパウンド5本を選択したが、エバンスのみソフトコンパウンド4本、ハードコンパウンド1本を組み合わせてステージへと向かって行く。

オープニングのSS16は、首位のエバンスにプレッシャーをかけたいタナックがベストタイムをマーク。0.4秒ながらエバンスとの差を詰め、ふたりの総合タイム差は8.7秒に短縮された。総合3番手のクレイグ・ブリーンはジャンクションでオーバーシュートを喫してタイムロスを喫している。このSSでは戦線に復帰した勝田貴元が4番手タイムをマークし存在感を見せた。続くSS17はエバンスが渾身のベストタイムで追撃をシャットアウト。SS2番手のタナックに3.5秒差をつける好走で、総合でのタイム差を12.2秒にまで拡大することに成功した。

SS16の再走ステージとなるSS18から、ラリーは2ループ目に入る。エバンスはこのSS18でもアクセルを緩めることなくアタックを敢行し、ベストタイムをマーク。SS2番手に入ったタナックに0.2秒の差をつけて、さらにマージンを築いている。すでに多くのドライバーは前後の間隔が開いているためリスクを避けた走りに振っているが、エバンスが最終SSもペースを維持するのか、手堅く勝利を狙いにいくのか、パワーステージではその判断にも注目が集まる。

HYUNDAI


そして迎えた最終ステージ。走行順はWRC2勢、そして再出走の勝田へと移っていく。上位走者でのトップバッターはラッピ。ラッピは2017年ウイナーの貫録を見せて暫定のベストタイムを刻み、4位以上を確定させた。続くブリーンは暫定SS3番手タイムとリスクを避けた走りでまとめ、エストニアとベルギーに続いて3戦連続での表彰台フィニッシュを確定。タナックはラッピを1.2秒上まわる暫定ベストタイムをマークして、2位以上、そしてパワーステージポイントでも4点以上を手中に収めた。そして上位陣最終走者のエバンスもフルアタックを敢行。途中でタナックのスプリットタイムを大きく上まわり、フルポイントを獲得して文句なしの勝利を収めた。過去ラリーフィンランドで優勝した英国人ドライバーはクリス・ミーク(2016年、シトロエンDS3 WRC)のみ。ウェールズ出身という意味ではエバンスが初となる。

上位陣がすべて走行を終え、総合順位はエバンス、タナック、ブリーンというトップ3に。ラッピは久々の復帰戦で4位と、その才能を十分に示してみせた。パワーステージはエバンス、タナック、ラッピ、勝田、ブリーンというトップ5がそれぞれボーナスポイントを得ることとなった。

第10戦までを終えて、ドライバーズランキングはオジエが190点で首位。エバンスが166点で24点差まで詰め寄り、ヌービルが130点で3番手、ロバンペラが129点で4番手、タナックが128点で5番手と僅差の争いになっている。
マニュファクチャラーズランキングはトヨタ441点、ヒュンダイ380点、Mスポーツ・フォードが172点、ヒュンダイ2Cは変わらず44点となっている。

M-SPORT


次戦は10月14日〜17日に開催される第11戦ラリー・ド・エスパーニャ。ここ数年は初日にグラベル、2日目以降はターマックというミックスサーフェイスで開催されていたが、今年はターマック路面のみで争われる。残すところはあと2戦。チャンピオンシップ争いもいよいよ最終局面に入る。

WRCフィンランド 暫定結果
1. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) 2:19:13.7
2. O.タナック(ヒュンダイi20クーペWRC) +14.1
3. C.ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC) +42.2
4. E.ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC) +58.8
5. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) +2:54.4
6. G.グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC) +5:02.3
7. A.フルモー(フォード・フィエスタWRC) +6:22.9
8. T.スニネン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5) +9:52.1
9. M.オストベルグ(シトロエンC3ラリー2) +10:07.8
10. E.リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +10:52.8



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