ヒュンダイは、2022年シーズンのサードカーのドライバーとして、ダニ・ソルドとオリバー・ソルベルグを起用することを発表した。チームはすでにティエリー・ヌービルとオィット・タナックのフル参戦を発表しているが、サードカーはソルドとソルベルグがシェアして参戦させることで、ベテランと若手という理想的な組み合わせでのプログラムで臨む。
ソルドは、ヒュンダイ・モータースポーツがWRCに参入した2014年から活動に加わっており、チームの一員として最も記憶に残る場面で何度も重要な役割を果たしてきた。特にチームの母国ラリーとなるラリードイツの初参戦での1−2フィニッシュに貢献しており、その後も各シーズンで安定したパフォーマンスを披露してきた。ソルドはヒュンダイからの参戦でWRC通算2勝をマークしており、いずれもラリーイタリア・サルディニア(2019年、2020年)。ポディウムフィニッシュはのべ13回を数える。
一方、ソルベルグは2020年末にヒュンダイに加入し、2021年から参戦を開始。スウェーデン出身、20歳になったばかりのソルベルグは、これまでヒュンダイから9戦に参戦するなかで、i20 R5、i20 Nラリー2、i20クーペWRCと3モデルをドライブしており、頼もしいパフォーマンスを披露している。その才能への期待は高く、チームがWRCの歴史の中で踏み出す新たな一歩として重要な役割を担うことになる。
2022年の活動が発表されたソルドは「ヒュンダイ・モータースポーツは自分にとって家族のような存在だと何度も語ってきたので、WRCが新たにハイブリッド時代に入っても彼らと一緒にキャリアを続けられることになり、とてもうれしい」とコメント。
「このチームとは何年も一緒に活動をしてきており、大切な思い出も共有している。今は新しいチャレンジへの準備を続けているが、今後もいい思い出を増やしていくことを楽しみにしている。これからレギュレーションが新しくなるので、ブレずに開発を続けることが重要になるが、新しい冒険にオリバーのような新しい才能を迎えるという幸運にも恵まれている。とてもワクワクしているよ」
初めてシーズンを通したWRC参戦プログラムに臨むソルベルグは「ダニ・ソルドとWRCマシンのサードカーをシェアしてスポット参戦するレベルまで上ることができたのは、 夢が実現したようなもの。本当にクールだよ」と喜びを語った。
「さらにティエリー、オィットというチームメイトもいるので、素晴らしい経験を持っている彼らからたくさんのことを学べるのは素晴らしいこと。自分はまだ20歳なので、キャリアのかなり早い段階ですごく大きなステップを踏むことになる。そのステップアップと、自分が参戦するラリーを心から楽しみにしている。新時代のマシン、ラリー1をドライブすることにワクワクしている。この時期にWRCに関わるのは特別なことであるのは間違いない」
チーム代表のアンドレア・アダモは「ティエリー、オィットとともに、ダニとオリバーが来季、我々のサードカーをドライブすることが決まり、うれしく思う」とコメント。
「ベテランと若手というベストの組み合わせだと思っているし、WRCの新時代に向けて理想的なミックスだと思う。ダニはスポット参戦するだけでなく、オリバーが参戦するイベントでも我々と一緒に現場で活動する。彼のラリーへのアプローチと豊富な経験は、新しいレギュレーションの下でチームが学ぶことが増えるなかで、大きな財産となるだろう。我々は、重要である継続性と相互信頼を持って臨んでいく。また、ベテランとともに、オリバーのような新しい血が我々のクルーに入ってくることも素晴らしいことだ。ヒュンダイ・モータースポーツが新たな一歩を踏み出す中で、非常に強いラインナップが揃ったことは間違いない」