ラリースペイン、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。初日の午後から首位に立ち、その座を譲らずに今季2勝目をマークしたティエリー・ヌービル。最終ステージ前にトラブルが発生していたことを明かし、ラリーを走り切れたことへの安堵を見せた。
(カッコ内は順位の前日比)
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
■ティエリー・ヌービル/総合首位(=)
パワーステージ2位
「正直、このラリーをフィニッシュできてホッとしている。タフな週末だったし、常に試練の連続だった。すべてのステージで信じられないほどハードな戦いをしてきたし、ベストタイムもたくさんマークして、少しずつアドバンテージを広げていった。このリザルト以上に必死だったかもしれない。最終ステージまでは、クリーンな走りができていた。あの段階までは、すべてが完璧に動いていた。残念ながらパワーステージの前に、エンジンスターターのモーターにトラブルが発生して、すごくストレスを感じていた。ポジティブなラリーだった今回の、唯一残念な点だ。今回もいい仕事をしてくれたマルティン(ウィダグ)に感謝している。このコンビでの2度目の優勝だ。そしてダニとカンディードも、コンビ初のポディウムだね」
■ダニ・ソルド/総合3位(↑)
パワーステージ1位
「正直、自分がどれだけハッピーか、想像できないと思う。自分のためだけでなく、カンディード(カレラ、コ・ドライバー)にとってもね。彼と組んで、初めてのポディウムだ。コンビをこのレベルに引き上げるために、彼は本当にハードに取り組んできてくれた。精いっぱいやったし、どのステージでもプッシュしていた。この週末、応援してくれた家族やファンのみんなに感謝したい。セバスチャンと素晴らしいバトルができたし、ここをドライブするのは本当にうれしかった。こんな戦いができるコンペティティブなマシンを与えてくれて、いつも支えてくれるチームに感謝している。本当にハッピーだよ」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタ・ヤリスWRC
■エルフィン・エバンス/総合2位(=)
パワーステージ3位
「2位というのはポジティブなリザルトだが、滑り出しがよかっただけにハッピーとは言い難い。残念ながら、少しずついい感触が薄れて、すべてが完璧にまとまっている感じがしなかった。この週末で得られるものが、もう少しあってもよかったかもしれない。今回よかったことは、ポイント差を詰めて選手権での争いを残したこと。現実的には一戦で詰めるには大き過ぎる差だが、昨年も経験しているし何が起きても不思議はないので、モンツァでもベストを尽くしていく」
■セバスチャン・オジエ/総合3位(↓)
パワーステージ4位
「今回は4位以上を目指していたが、それでも選手権争いの面では高ポイントを獲得した。今日は接戦になり最初の3本は攻めていたが、最後の1本で雨が降ってリスクを負わないという戦略がかみ合わなくなり、安全圏内でまとめた。でも全体としては、この週末も選手権争いの面ではまたポジティブな前進ができたのだし、それが何より大切だ。まだ決着はついていないので、モンツァでもいい走りをして昨年の成功を再現させなくてはならない」
■カッレ・ロバンペラ/総合5位(=)
パワーステージ5位
「全体としてはいい週末だった。特に金曜日は、学ぶことがたくさんあった。でも、週末が進む中で、セッティングも自分のドライビングもよくなった。最終日はパワーステージを目標にしていたが、コンディションがトリッキーで走行順が後ろの方がドライになっていったので、自分たちにはこれ以上戦えるチャンスがなかった。完璧なフィーリングはつかめなかったし思うようにペースは出せなかったが、ベストを尽くしたし、手堅い内容だったと思う」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・フィエスタWRC
■ガス・グリーンスミス/総合6位(=)
「最後まで必死にプッシュした。雨が降ってきたのを見て、一気に対応を変えた。クリスはこれまで、本当に紳士に対応してくれた。彼と一緒に仕事ができたことは、一生の宝物だ」(最終SS終了後)
■クリス・パターソン今戦で現役を引退
「本当に素晴らしいキャリアを積んだし、ひとつひとつの瞬間が愛おしい。これまで出会ってきたすべての方々に感謝している。本当に喜びにあふれた日々だった」
■アドリアン・フルモー/総合16位(↑)
「パワーステージは、自分たちより後ろのみんなは、本当にトリッキーだったと思う。終盤はすごくスリッパリーで、マシンは簡単に足下をすくわれてしまいそうだった。クリーンな走りをした。ハードタイヤでウエットを走るのは、すごい経験だったよ」(最終SS終了後)