TOYOTA GAZOO Racingは、バーレーン・インターナショナル・サーキットで7日(日)に行われたWECルーキーテストにセバスチャン・オジエとシャルル・ミレッシのふたりを参加させた。ふたりともGR010 HYBRIDのドライブは初。オジエは計84周を走破、「常に違うコーナーに挑戦し続けるラリーとは、心構えがまったく別物」だと初体験を振り返った。
(以下チームリリース)
世界ラリー選手権(WRC)7度の世界チャンピオンで、現在TGRのラリーチームからWRCに参戦しているセバスチャン・オジエが、このルーキーテストに参加し、初めてGR010 HYBRIDのステアリングを握りました。オジエはすぐにチームに溶け込み、計84周を走破。走行を重ねるごとにGR010 HYBRIDへの理解を深めていきました。
ラリーフィールドでオジエの駆るヤリスWRCとGR010 HYBRIDは、4輪駆動車という点では共通ですが、この2つのチャンピオンカーには多くの違いがあります。WECのハイパーカーは世界中のサーキットを走ることに特化して開発されており、非常に高いダウンフォースを生むシャシーに、700馬力のハイブリッド・パワートレーンが組み合わされています。
オジエは午前中の2時間のセッションで32周に渡ってドライブし、GR010 HYBRIDのハンドリング特性をつかむと、午後のセッションではさらに52周を走破。この午後の走行では20周にわたる連続走行もこなすなど、成長ぶりを見せました。今回のルーキーテストでは、前日のバーレーン8時間レースで、ラストレースとなった中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーとGR010 HYBRID 8号車で勝利を挙げたばかりのセバスチャン・ブエミが共に8号車を駆り、オジエへのサポートとアドバイスを送りました。
また、今季のWEC LMP2クラスでチャンピオンとなった若き新星、シャルル・ミレッシがGR010 HYBRID 7号車をドライブし、午前中のセッションで31周を走破しました。午後のセッションでは、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスと共にWEC世界チャンピオンとなったばかりのマイク・コンウェイが7号車のテストを引き継ぎました。
セバスチャン・オジエ:
GR010 HYBRIDをドライブするのはとてもエキサイティングな体験で、本当に楽しむことができました。初めてのことがあまりにも多かったので、結果面でプレッシャーを感じることはありませんでした。コーナリングスピードやブレーキング、コーナーでのクルマの挙動や特別なハイブリッド・システム等、多くのことを身体にたたき込む必要がありました。1周毎に、次の周回ではもっと良いタイムを、とトライするのは、常に違うコーナーに挑戦し続けるラリーとは、心構えが全く別物でした。耐久レースの世界を体験するという、特別な機会を与えてくれたTOYOTA GAZOO Racingに感謝しています。
シャルル・ミレッシ:
GR010 HYBRIDを初めてドライブできるというのは、私にとってとても特別なことです。耐久レースを戦うドライバーなら誰もが、このような車両をドライブすることを夢見るものです。最初のうちは、私が今季乗ってきたLMP2カーとは異なるブレーキングなどに慣れる必要がありましたが、チームが助けてくれたおかげで適応できるようになりました。高速コーナーでのグリップと、車両のパワーは初めて体験するレベルで、本当に驚きました。車両にはすぐに慣れましたし、今日の結果には満足しています。私にとってとても良い一日でしたし、GR010 HYBRIDのようなクルマに乗ると、もっと乗ってみたいと思うようになります。