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【速報】WRCモンツァ:オジエが勝利を挙げ、自身8度目の戴冠。TGRもチャンピオンに

©TOYOTA

WRC第12戦モンツァはすべてのSSを終えて、トヨタのセバスチャン・オジエが優勝し、自身8度目のドライバーズチャンピオンを決めた。2位にはチームメイトのエルフィン・エバンス、3位にヒュンダイのダニ・ソルドという順位になっている。オジエのコ・ドライバーを務めるジュリアン・イングラシアも8度目のチャンピオンを決め、トヨタもマニュファクチャラーズタイトルを確定させた。勝田は最終SSのひとつ前でクラッシュを喫したものの、7位でラリーを走り切った。

HYUNDAI


競技最終日に行われたのはSS14〜SS16の3SS。すべてがモンツァサーキットの敷地内で行われるステージとなっており、10.29kmのSS14と、14.62kmのSS15/16で争われる。雨こそ降っていないものの、ガスがかかったような天候のもと、SS14がスタート。ここでベストタイムをマークしたのは、ヒュンダイのティエリー・ヌービル。そして5分13秒3という同タイムでオジエとエバンスが並ぶという展開となった。そのためこの時点でふたりの順位とタイム差に変動はなし。0.5秒差のまま、残すSSはふたつとなった。オジエはこのSSで、シケインに設けられたコンクリートバリアにタイヤを擦るハプニング。一歩間違えれば大きなダメージを受けていた可能性もあった。また、勝田はこのSSで4番手タイム。SSベストのヌービルから1.2秒、オジエとエバンスから0.2秒遅れたものの、持ち前のスピードを発揮している。

続くSS15は14.62km。グラベルセクションでは轍が掘れている部分もあり、難しいコンディションでの戦いが予想された。ここでのベストタイムは再びヌービル。オジエはリスクを避けたドライビングに徹してSS4番手となったが、エバンスはブレーキングミスでコース脇のバリアにヒット。2度のエンジンストールにも見舞われて痛恨のタイムロスを喫してしまった。これでオジエとの総合タイム差は7.6秒に広がっている。勝田はこのSSでブレーキングからスピンを喫し、さらに左フロントサスペンションを破損。タイヤを引きずったままフィニッシュ。勝田は総合7番手にポジションを落とし、サービスへと向かった。

M-SPORT


最終ステージのSS16はSS15の再走。競技はWRC2勢の上位からスタート、初日にリタイアを喫して再出走を果たしたMスポーツ・フォードのアドリアン・フルモーに移っていく。SS15でサスペンションを破損した勝田のマシンは15分間のサービスで修復され、無事にスタート。勝田はそれまでの暫定ベストタイムをマークして7番手以上を確定させた。その後は上位陣が走行、オジエの前にコースインしたエバンスが無事に走り切り、この時点でトヨタのマニュファクチャラーズタイトルが確定。上位陣最終走者のオジエはSS5番手でフィニッシュ、これで自身54回目の勝利を飾り、8回目のチャンピオンを決めてみせた。オジエとイングラシアは用意されていたスペシャルへルメットを装着してヤリスWRCのルーフに上がり、万感の思いを込めて抱き合った。

これで総合順位はオジエ、エバンス、ソルド、ヌービル、オリバー・ソルベルグというオーダーに。最終的にドライバーズランキングはオジエがチャンピオンを確定。エバンスが2位、ヌービルが3位を決めた。勝田は7位となっている。マニュファクチャラーズランキングはトヨタ、ヒュンダイ、Mスポーツ・フォード、ヒュンダイ2Cの順に。トヨタは2018年以来5回目のチャンピオン獲得。2021年シーズンのドライバ/コ・ドライバー/マニュファクチャラーの3選手権すべてをトヨタが独占する結果となった。

TOYOTA


これで2021年シーズンのWRCはすべての日程を終了。2022年の開幕戦モンテカルロは1月20日〜23日に開催予定となっている。トップカテゴリーの車両はこれまでのワールドラリーカーからハイブリッドシステム搭載のラリー1へと変更される。

WRCモンツァ 暫定結果
1. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) 2:39:08.6
2. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) +7.3
3. D.ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) +21.3
4. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +32.0
5. O.ソルベルグ(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:32.0
6. T.スニネン(ヒュンダイi20クーペWRC) +2:22.6
7. 勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) +2:34.5
8. G.グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC) +2:50.2
9. K.ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC) +4:49.6
10. A.クルニョーラ(ヒュンダイi20 Nラリー2) +9:06.9



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