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WRCモンテカルロ:勝田貴元、ハイブリッドカーでの初挑戦となったモンテカルロで多くを学ぶ

©TOYOTA

TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元が、1月20日(木)から23日(日)にかけて、モナコおよびフランスで開催されたWRC開幕戦「ラリー・モンテカルロ」に、GR YARIS Rally1で出場。コ・ドライバーのアーロン・ジョンストンとともに新開発のハイブリッドラリーカーで臨んだ。競技3日目のコースオフにより大きくタイムを失うも、一時は総合5番手につけ、トップ3タイムを記録するなど新しいクルマから多くを学び、総合8位でフィニッシュした。

(以下チームリリース)


今シーズンの勝田は、WRCの全戦にTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから、GR YARIS Rally1で出場します。そして、WRCでもっとも長い伝統を誇るラリー・モンテカルロが、その初戦となりました。モンテカルロのステージは全てターマック(舗装路)ですが、所々濡れていたり、凍結していたり、積雪区間があったりと、非常にトリッキーなコンディションで知られています。今年の大会については、しばらく暖かい日が続き、気温が高く雨も降らなかったため、大部分がドライコンディションでした。しかし、それでも湿っている区間も少なくなく、早朝や夕方はそれが凍結していることもありました。また、フランス南部のシステロンに近いステージの峠部分は雪で覆われていました。そのような場所では、クルマのコントロールがとても難しく、特にハイブリッドシステムを搭載し、最大で500馬力以上のパワーを発揮する新世代のRally1カーで初めて走るのは、非常にハードルが高いチャレンジだったといえます。

勝田はラリー初日の木曜日にデイ1として行なわれた、2本のナイトステージでハイブリッドカーについての習熟を開始し、1日をフルに走った翌日のデイ2では大きく進歩しました。全部で6本用意されたステージのうち、3本でトップ5に入るなど、勝田はスピードと安定性をうまくバランスさせながら、新しいクルマに対する理解を深めていきました。そして、土曜日のデイ3でも好調を保ち、一時は総合5位まで順位を上げました。しかし、一日の最後に行なわれた、降雪および凍結区間がある最も難易度の高いステージで、勝田はコースオフ。側溝にはまりスタックしてしまいました。観客の助けを得て何とか脱出することができましたが、結果的に総合13位まで順位を落とすことになってしまいました。それでも最終日のデイ4、勝田はさらに理解を進めたクルマで自信を持って走り、SS15とSS16では連続して3番手のタイムを記録。総合8位まで順位を挽回して、GR YARIS Rally1による初ラリーを終えました。

勝田貴元:
ラリーを戦い終えて、とても複雑な気持ちです。土曜日の最終ステージでミスをするまでは、良い週末を過ごすことができていました。ブレーキング時の僅かなミスで、このようにラリー全体が台無しになってしまったので、とても失望しています。ただし、それを除けば、良い内容のラリーだったといえます。クルマについて多くを学び、どう運転するのがベストか、ハイブリッドのパワーをどのように使ったら良いのかを理解できるようになりました。今年のラリー・モンテカルロは例年よりもコンディションがドライでしたが、凍結していたり、湿っている部分があったりと、非常にトリッキーな路面でした。そのような状況でもクルマのハンドリングはとても良く、セットアップとドライビングの両方をかなり改善することができました。土曜日はあのようなことがありましたが、日曜日にはいいタイムが出ましたし、さらに攻められる余地があるエリアもあったので、とてもいい勉強になりました。

ユホ・ハンニネン(インストラクター)
土曜日の最終ステージでのスタックは、その時点で良い順位につけていただけに、貴元にとってもちろん残念な出来事でした。このラリーでは、ちょっとしたミスでも大きな代償を払わなければならないことを痛感したと思います。それでも、最終的に彼がこの週末に示したペースと、新しいクルマについて多くを学んだことに、私はとても満足しています。全てのステージを完走することができたのは、この最初の段階においては本当に重要なことです。

ラリー・モンテカルロの結果
1 セバスチャン・ローブ/イザベル・ガルミッシュ (フォード PUMA Rally1) 3h00m32.8s
2 セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス (トヨタ GR YARIS Rally1) +10.5s
3 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (フォード PUMA Rally1) +1m39.8s
4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m16.2s
5 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (フォード PUMA Rally1) +6m33.4s
8 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +12m24.7s



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