アウディ・スポーツは、オーストリアのツェル・アム・ゼーで行われたGPアイスレースで、ケン・ブロックがアウディRS Q e-tronをドライブしたことを伝えている。1月に開催されたダカールラリーでアウディ・スポーツが初投入したフル電動パワートレーンのマシンで、ダカールでは合計で4本のステージウインを獲得するなど活躍を見せたマシンだ。
スノー&アイスのGPアイスレースでは、ダカールにドライバーとして参戦したスウェーデンのマティアス・エクストロームがブロックの指南役として同乗した。
RS Q e-tronをドライブしたブロックは「このマシンでの走行は、驚異的な経験だった。雪の上よりも砂漠の方が、より扱いやすいフィーリングになったとは思うけれどね」と語った。
「マティアス・エクストロームが、このマシンのすべてを根気よく教えてくれた。ほんの数分ドライブしただけで、このマシンの魅力を理解できたよ」
エクストロームは「ケンがフルスピードを出せるようになるまで、3コーナーしかかからなかった」と感銘を受けた様子。ダカールでは、今回投入した3台のRS Q e-tron勢最上位の総合9位でフィニッシュを果たしている。エクストロームはこの後、母国で開催されたレースオブチャンピオンズに参加しており、GPアイスレースは絶好の準備となったようだ。
このイベントには、アウディ・トラディションが1983年のラリーフィンランドに参戦したアウディ・クワトロA2のグループBラリーマシンや、DKW F 91、DKWハルトマン・フォーミュラVも登場させている。ブロックはRS Q e-tronのほか、クワトロA2にも乗り込み、コースをドリフト走行。思い出に浸る場面も見られた。10代の頃にアウディのラリーカーに影響を受けたブロックにとって、今回のハイライトとなったようで「この信じられないような瞬間は、いつまでも忘れられない」と感激を語っている。
一方、豪快なジムカーナ動画でも人気を博しているブロックのフーニガン・レーシング・ディビジョンは、アウディがブロックのためにワンオフで開発し、アウディ・スポーツ・クワトロS1にインスパイアを受けたフル電気自動車アウディS1 e-tron クワトロ・フーニトロンでジムカーナ動画シリーズの最新作、「Electrikhana」を製作中で、数カ月以内に公開を予定しているとのことだ。
アウディ・スポーツは、GPアイスレースでのブロックのRS Q e-tronドライブの模様を収めた動画も公開している。