WRCスウェーデン:ロバンペラ「ジャンクションは多いが速いステージ」イベント前記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCスウェーデン:ロバンペラ「ジャンクションは多いが速いステージ」イベント前記者会見

©Toyota Gazoo Racing WRT

WRCスウェーデン、レッキ終了後に行われたイベント前カンファレンスの内容(抜粋)。スタートするドライバーの中ではドライバーズ選手権最上位でシーズン唯一のスノーラリーを迎えるロバンペラ。シーズン屈指の高速ラリーは、エリアが北上しても速度域の高さは変わらないとステージの印象を語った。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者

Toyota Gazoo Racing WRT


カッレ・ロバンペラ=KR(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
オリバー・ソルベルグ=OS(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
クレイグ・ブリーン=CB(Mスポーツ・フォードWRT)

Q:カッレ、エリアが新しくなったラリースウェーデンを走行順1番手で迎える。レッキでのステージの印象は。どのような週末になりそうか
KR:かなりいい感じになりそうだ。コンディションは、少なくともレッキで見た限りではよさそう。雪が多い高速ステージなので問題は見当たらない。

Q:今年、平均速度記録は更新されそうか
KR:ステージによっては、イエスだね。全体的にジャンクションが多いのでここでは速度は落ちてしまうけれど、どのステージもかなり速くなると思う。

Q:モンテカルロでは、木曜日の夜は今ひとつの滑り出しでトップ10圏外と苦戦していたようだが、その後、劇的に変わり素晴らしいペースを見せた。何が変わったのか。大きな変更を加えたのか、自分自身がマシンに順応したのか
KR:その両方だと思う。マシンのセッティングを大きく変えた。序盤は、理想とはかけ離れていた。テストでいい方法を見つけることができなかった。でも、セッティングが決まったら、マシンも扱いやすくなった。その後は、マシンを理解しやすくなって、状況がよくなった。

Q:初めてのWRCステージウインも、ポディウムフィニッシュもラリースウェーデンと、これまでスノーラリーとは相性がいい。今回はポディウムの頂点が目標か
KR:明日の内容がどうなるかだと思う。コンディション次第だ。走行順が一番手なのでトリッキーになると思う。ステージによっては明日はルーズな雪がありそうだし、コンパクトな車両が走行した後の2ループ目は轍がすごくトリッキーになるので、明日、自分たちがどこまでできるか次第。もちろん、自分たちが狙える限りベストの順位を目指して戦う。

Q:シェイクダウンのステージはどのような感じだったか
KR:言うまでもなく、1回目の走行はかなりよかった。後から走った人はかなりソフトになっていたと思うし、轍もできるが、それはどのステージも同じだと思う。どこも轍ができるだろうね。それ以外は、雪がルーズになったり轍ができたりしているが、いつもこんな感じなのだろう。

Q:クレイグもスノーではかなりいいリザルトを残しているし、自己ベストリザルトを出したのもスウェーデンなので、雪は得意のはずだ。今回も、好リザルトを狙うのでは
CB:なぜかは分からないが、スノーラリーではいつもいい結果を残している。自分が生まれ育った環境とはかけ離れているのだけどね。
Q:前世はスウェーデン人かフィンランド人だったのかもしれない
CB:バイキングの血が流れているのかもね! カッレもいったように、競技が始まるまでは、走行順がどう影響するのか分からない。今日はぬかるんでいて雨でかなり冷えこんでいるので、ひと晩中降り続くようなら走行順が早い方がいいということになるかもしれない。明日、最初のステージを100mくらい走るまでは、サッパリ分からないね。もちろん、カギとなるのは金曜日をいい順位で終えて、土曜日にいい走行順を得ること。それがプランだ。

M-SPORT

Q:開幕戦では、モンテマスターのセバスチャン・ローブがチーム最年長だったが、今回は自分が最も経験あるドライバーとなる。プレッシャーは感じているか
CB:そうだね、今は感じている。ただ、モンテを迎えた時以上のプレッシャーを感じることはないと思う。何年もかけて取り組んできたことが一気に始まったのだから、モンテでのプレッシャーは計り知れない。それを考えれば、この週末はその比ではないよ。とにかく楽しみにしている。ずっとスポット参戦だったおかげで、初日にこんなに早い走行順で走ったことはない。今はドライバーズ選手権でかなりいい位置につけているし、これも挑戦のひとつ。だから、純粋に純粋に、どんなことが起こるのか楽しみだ。

Q:イベント前のテストはどうだったか。ジュニアWRCのマクレー・キマチにレッスンも行ったそうだが、初めてスノーを走る彼の隣に座ったのは緊張したのでは
CB:彼が作るお茶の腕前はあまり信用できないけど、幸い彼はドライビングは得意だった。とても興味深かったよ。本当にいい人だった。一緒に、すごく楽しんだよ。彼もたくさんのことを学んだ。人生で雪を見たのは初めてで、テストの初日になるまで湖の上を走っていることを知らなかったんだ。雪を見たことのない大陸から、ふたりのドライバーが参戦してくるのは素晴らしいことだ。世界屈指の高速ステージだからね。がんばってほしい。

Q:オリバー、母国イベントだ。自宅からは数百km離れているとは思うが…
OS:1000kmだよ!

Q:1000km! それでも自分にとっての母国ラリー、テレビでは特集番組が組まれ、どこに行ってもスターだ。この週末を迎える気分は。モンテカルロは厳しい結果になったが、その流れを変えて行けるよね?
OS:そう願いたいね。確かにモンテカルロは本当に厳しい結果だったし、今回はよくなることだけを願っている。母国戦であることで少しプレッシャーが増えるが、どのラリーも同じ。どこでも同じアプローチで、同じメンタルでも同じように迎えなくてはならない。何よりも、ワークスカーで母国戦に参戦できるのは素晴らしい機会。アメージングだよ。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:昨年のアークティック・ラリーフィンランドでは、スノー路面での強さを披露した。今年はさらに経験を積んできているが、どんな戦いができそうか
OS:昨年はとてもいいペースが出せたが、全体のリザルトしてはもっと上を狙えたと思うので、今年はそれが目標。ペースに関してはステップバイステップで高めていかなくてはならないし、明日の午前、自分の自信がどこまで高まっているかによる。スタート順が後ろなので、それに向いたコンディションになっているといいね。正直、どのような感じになるのか、予想できない。コンディションと、明日の朝のフィーリング次第だ。

Q:速度域はどれくらい高くなりそうか。これまで参戦した中で最速のイベントか
OS:少なくとも、直線ではこれまでで一番長いストレートがある。その点ではすごく速度域は高くなるだろう。でも、カッレも言ったようにジャンクションも多いので、ここで平均速度がかなり落ちる。ブーストや回生をどのように使っていくかという点でも、面白くなりそう。いずれにしてもエキサイティングな週末になるよ。

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:モンテでは、ブレーキングゾーンがたくさんあったので、どれくらい回生を使えるのかを見ることができたが、ここはそれほど多くはないので、ハイブリッドシステムを使う機会は少ないのでは
OS:どうだろうね。明日になれば分かる。正直、今は分からない。

Q:モンテカルロはヒョンデにとって厳しい滑り出しとなったが、必ず巻き返せるチームだ。今日のシェイクダウンではオィットとティエリーがいいタイムを出していた。このことでチームのみんなも士気が高まるのでは
OS:そうだね、2本目は1-2-3だったし、自分はマシンのことを学ぶために少し抑えていた。正直、明日は何を期待されているのかは分からない。みんなハードにプッシュしているし、みんなポジティブだ。モンテは全マシンやチーム全体にとって厳しい結果だったから、必ずいいリザルトを収めなくてはならない。モチベーションはとても高まっているし、みんなが一丸となって戦っているので、とにかくプッシュするだけだ。

記者席からの質問
Q:マルクス・スティア(スポルト・オート、ドイツ)
3人のドライバーに、スノー&アイスというコンディションの中で、ハイブリッドパワーを使いこなすのはよりトリッキーなものなのか。あるいは、モンテカルロで経験しているので、少しは楽になっているのか

KR:全体としては、グリップが下がるので少し難しくなるはず。このパワーを使いこなすのは簡単ではない。ターマックであればどこでブーストを使えるのかかなり明確なので、グリップを効かせてブーストをかけられるのでかなり楽だ。でも、もちろん、ブレーキングポイントが少ないからそう頻繁にブーストを使える訳ではない。でも、使える時は、少なくとも低速の時は、できる限り最善な方法で使うにはどうすればいいのか、しっかり考えなくてはならない。
OS:まったく同じだね。
CB:とても整った回答だね。



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