今週開催されるERC第2戦アゾレスラリー(ポルトガル、グラベル)に、ジョン・アームストロングはフォード・フィエスタ・ラリー3で参戦する。今季、ジュニアWRCタイトルを狙うアームストロングは、このアゾレスに出場することで、ジュニアWRCのライバルに差をつけることを狙う。
毎年、統一のマシンで争われるジュニアWRCは今季、フィエスタ・ラリー3のワンメイクシリーズとなっており、選手権史上初めて4WDマシンでの戦いとなっている。アームストロングは、開幕戦となった2月のラリースウェーデンで、フィエスタ・ラリー3での2度目の参戦ながら優勝を飾っている。ジュニアWRCはこの後、ポルトガル、ギリシャを控えていることから、近い路面であるERCアゾレスの速度域の低いグラベルステージを走行することでマシンの経験を積むことを狙う。
「今季のジュニアWRCはグラベルラリーが多く、ポルトガルとギリシャは速度域が低くてテクニカルなイベント。アゾレスへの参戦は、シーズンの早い段階からこのようなドライビングスタイルに慣れるためには最善の良い方法だと思う」と語るアームストロングは、現在27歳。
「今回の参戦で、今季のこの先に向けて自信を高めることができるかもしれない」
アームストロングが最後にアゾレスラリーに参戦したのは2015年だが、この時はプジョー208 R2にテクニカルトラブルが発生してリタイア。今回は、より有意義な参戦にしたいと願っている。
「このようなコンディションやスタイルの道を4WDマシンで走るのは初めての経験なので、学ぶことがたくさんあると思うし、ブライアン(ホイ、コ・ドライバー)にとってもそれは同じ。ビッグチャレンジになると思う。すごくトリッキーなイベントで、天候もステージの間にあっという間に変わることがあるから、コンディションが悪ければ、とにかく走り切ることを目指すだけになるだろう。でも素晴らしい機会を与えてもらったし、走行経験を増やして、この先に向けた準備を万全に整えるため、スポンサーのみなさんもとても支援してくれた。ERCの新しいフォーマットはとてもいい感じのようだし、この選手権のイベントに参戦できるのはエキサイティングだよ」
一方、ERC開幕戦ファフェを制したスペインのニル・ソランスもアゾレスへのエントリーを済ませてはいたが、参戦資金を確保しきれなかったために出走を断念した。このアゾレスには、国際部門に46台がエントリーしている。
(Graham Lister)