ヒョンデは、ハイブリッドのラリー1マシンで迎える初めてのグラベルラリーとなる今月のWRCラリーポルトガルに向けて、i20 Nラリー1のグラベルセットアップ作業に全力で取り組んでいる。
ドイツ・アルゼナウ拠点のヒョンデは、2022年から投入された新しいハイブリッドマシンの開発においてライバルのトヨタやMスポーツ・フォードに遅れをとっており、第3戦と第4戦の間はシーズンの次の段階の戦いのためにも重要な期間となりそうだ。
開幕戦モンテカルロでのラリー1マシンデビューで最高のパフォーマンスを発揮するため、昨シーズン後半は舗装路面向けの開発に焦点を合わせていたヒョンデ。ドライバー陣も、チームのグラベルでのデータがまだ不足していることを認めている。
選手権は次戦のポルトガルからグラベルが5戦続くが、サファリラリーやラリーフィンランドなど特色も様々だ。ヒョンデは、現在のポルトガル向けテストに加え、スウェーデンとクロアチアの間に、フランス南部で追加のテストを行っている。
「グラベルは、シーズンの中でも大きな部分を占める」とヒョンデの副チームディレクター、ジュリアン・モンセ。
「不振続きの原因だったマシンの信頼性に関してかなりの作業を行った。目標は達成できたと思う」
「まだまだやることが山積みなのは分かっている。サルディニアやサファリのようなイベントはタフなラリーで非常に独特。シャシー、ハイブリッド、トランスミッションなどマシンのあらゆる部分でマシンの限界が試される。その前に、ポルトガルではダニ(ソルド)が戦線に復帰する。ここもまた、違うタイプのグラベルラリーだ。マシンのすべての部分に関してプッシュしなくてはならないし、チームやクルーもその準備はできている」
チームは2週間前に、ポルトガル向けてストを行っており、まずティエリー・ヌービルが水曜日にi20 Nラリー1のグラベルスペックをドライブした。コンディションは湿っていたが、その後ドライになっていったという。金曜日に走行したソルドは、さらにドライのコンディションになった模様だ。