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WRCポルトガル:競技3日目を終えて、トヨタのカッレ・ロバンペラが首位。勝田は3番手

©TOYOTA

2022年のWRC第4戦ポルトガルは、競技3日目のSS16までを終えて、トヨタのカッレ・ロバンペラが首位に立った。2番手のエルフィン・エバンスとは5.7秒という接近戦となっている。前日4番手の勝田貴元は表彰台圏内の3番手にポジションをアップ。勝田と5.7秒差の4番手には、ヒョンデのダニ・ソルドがつけている。

競技3日目はSS10〜SS16の計7SS、SS距離164.98km。大会中で最長SS距離を走る1日であり、ラリーの山場となる1日だ。ポルトから内陸に入ったエリアに設定された3SSを2度走行し、SS16はポルトの市街地を走る特設ステージで争われる。この日のオープニングステージ、SS10を獲ったのは前日首位のエバンス。ロバンペラが1.3秒差のSS2番手タイムで続くものの、後続との差を広げにかかる。このSSで3番手タイムをマークしたのは勝田。総合3番手のソルドを追って、快調なスタートを切った。続くSS11はロバンペラが反撃のベストタイム。SS2番手にエバンス、SS3番手に勝田が続き、トヨタが1-2-3を占めている。このSS11では、再走を果たしたMスポーツ・フォードのセバスチャン・ローブに再びトラブルが襲う。エンジンパワーを失い、大きくタイムロス。ローブはこのステージを走り切った段階でデイリタイアを決めている。

M-SPORT


このSSでは、ローブと同じく再出走を果たしたトヨタのセバスチャン・オジエがペナルティを承知でティエリー・ヌービル(ヒョンデ)の後方からスタートするものの、途中でコーナーをオーバーランしてしまい、路肩にスタック。再びリタイアを喫する憂き目に遭っている。

1ループ目最後のSS12では、再びエバンスが一番時計。10.2秒だったロバンペラとの総合タイム差を18.4秒に拡大してサービスへと戻ってきた。SS2番手にはヒョンデのオィット・タナック、SS3番手にロバンペラが続く。このステージでSS4番手タイムをマークした勝田は、総合3番手のソルドを逆転することに成功し、トヨタGRヤリス・ラリー1が総合順位でのトップ3を占めた。

SS10の再走となるSS13、SS11の再走となるSS14では、それぞれロバンペラがベストタイムをマーク。いずれもエバンスがSS2番手、勝田がSS3番手タイムをマークする好調ぶりを発揮している。このSS14が終わった段階で、首位エバンスと総合2番手ロバンペラの差は9.9秒。総合3番手の勝田と総合4番手ソルドの差は6.5秒となっている。なお、総合8番手につけていたMスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスは、SS13とSS14のリエゾン区間で車両の修復を試みていたがリタイアを決めている。

HYUNDAI


SS15は途中から雨が降り始めるコンディションに。特にステージ後半、出走順が後ろになるほど湿り気を帯びて滑りやすい路面へと変化していった。このステージでは、ヒョンデのティエリー・ヌービルがベストタイムをマーク。SS2番手タイムをマークしたロバンペラがエバンスを逆転して、総合首位に立っている。エバンスは路面コンディションの悪化もあり、ヌービルから30.8秒遅れとなり、リードを失っている。ふたりの差は4.0秒となり、ラリーはこの日の最終ステージへ。

ポルトの市街地に設けられたコースで行われるSS16は、石畳の路面に雨が降ったことで非常に滑りやすいコンディションに。3.30kmのステージでは上位陣の変動は起こらず、総合首位のロバンペラがリードを5.7秒としてこの日を締めくくった。ロバンペラに続いて総合2番手エバンス、総合3番手勝田、総合4番手にソルドという順位になっている。ロバンペラとエバンス、勝田とソルドは奇しくもそれぞれ5.7秒差で最終日に突入することとなった。

TOYOTA


競技最終日はSS17〜SS21の計5SS、SS走行距離48.87kmでの争いとなる。パワーステージのファフェは長年ラリーファンに親しまれた名スポットで、毎年多くのギャラリーであふれかえる。オープニングのSS17は日本時間22日15時08分スタート。

WRCポルトガル SS16後暫定結果
1. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 3:13:46.7
2. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +5.7
3. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:50.1
4. D.ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1) +1:55.8
5. T.ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) +2:25.9
6. C.ブリーン(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +4:00.4
7. P.ルーベ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +4:14.7
8. O.タナック(ヒョンデi20 Nラリー1) +4:40.9
9. A.フルモー(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +7.04.3
10. T.スニネン(ヒョンデi20 Nラリー2) +10:08.5



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