WRCラリーポルトガル、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。ラリー1マシン初のグラベルラリーを選手権リーダーとして迎えた、トヨタのカッレ・ロバンペラ。自身の安定した速さとともに、難コンディションのなか、マシンがトラブルフリーで走り切ったことを讃え、チームをねぎらった。
(カッコ内は順位の前日比)
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1
■カッレ・ロバンペラ/総合優勝(=)
パワーステージ順位:1位
「この勝利はもちろん、ちょっと予想外。金曜日が先頭走行だったので、このような優勝争いができるとは思っていなかった。でも、上位陣に離されないようにして、そこから順位を上げていった。常にペースが良かったし、トラブルなく走り切り最大ポイントを獲得できたのは本当に良かった。チームには心から感謝したい。今回はコンディションが本当にタフでトラブルを抱えるマシンが続出していたなか、自分たちのマシンはずっと完璧だった。チームのみんなが、このリザルトに誇りを持っていいと思う」
■エルフィン・エバンス/総合2位(=)
パワーステージ順位:5位
「カッレには脱帽。最高の走りだった。自分たちも滑り出しは良かったが、彼はラリーが進むごとに速くなっていった。自分は、最終日のフィーリングにはあまり満足できなかった。完全に安心できなかったし、思うようなスピードが出せなかった。だから、マシンに取り組むべきことが残っているということだが、初めてのグラベルラリーでのパフォーマンスは全体的にとても強かった。今日の結果には残念だが、またポディウムに上がれて良かったし、ここから上げていけるはずだ」
■セバスチャン・オジエ/総合51位(↑)
「1‐2フィニッシュを飾ったチームを祝福したい。自分自身は厳しい週末になってしまい、金曜日は、トップ争いに近づいていこうとしていた時に不運に見舞われてしまった。でも、今回のことでポジティブなのは、このマシンで得た経験、グラベルでの走行で発見したことや学んだことだ。自分たちが走った経験はとても貴重なものだし、ラリー終盤でのフィーリングは、間違いなくスタートした時よりもよかった。この結果から、このマシンはグラベルで強いことが分かるし、このチームでの次のイベントを楽しみにしている」
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20 Nラリー1
■ダニ・ソルド/総合3位(↑)
パワーステージ順位:2位
「ポディウムに上がってこのラリーをフィニッシュできて、本当にうれしい。新しいヒョンデi20 Nラリー1での初参戦は、楽ではなかった。週末を通してベストを尽くしたが、ステージごとにマシンを学んで、その性格に自分のドライビングを合わせなくてはならなかった。3位でフィニッシュしたが、上との差を埋めるにはさらに必死に取り組んで行かなくてはならないことも承知している。カンディード(カレラ、コ・ドライバー)は素晴らしい仕事をしてくれたし、このチャレンジングなラリーでチームにトップ3のリザルトを献上できたことがうれしい」
■ティエリー・ヌービル/総合5位(=)
パワーステージ順位:3位
「この週末はすべてを出し尽くしたし、パワーステージでもできる限り多くポイントを持ち帰るためにかなりハードにプッシュしたが、最高の走りとはいかなかった。首位との差は広がってしまったが、13ポイント獲得して選手権では2番手に留まっている。マシンにもポジティブに捉えられることがあるし、走りやすさはかなり感じている。速さがあることも見せられているが、もちろんまだやらなくてはならないことは残っている。勝つためにプッシュできることは分かっているが、トラブルで阻まれてしまうのはいいことではないね」
■オィット・タナック/総合6位(↑)
パワーステージ順位:4位
「この週末は、モヤモヤするとしか言いようがない。全部のステージを走り切ったし、いろいろなことを学ぼうと努力した。今回のラリーから、次につなげられることが得られると期待したい。ライバルにかなり引き離されているし、やらなくてはならないことは山積みで、いろいろなことがまだ煮詰まっていない。自分たちに必要な自信を得るのが難しかったが、状況を好転させるために一生懸命やる以外に方法はない」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■ピエール・ルイ・ルーベ/総合7位(=)
*マニュファクチャラーズ選手権ポイント対象外
「このマシンでの初めてのグラベル戦での自分たちの内容には、十分満足していい。すべてが順調に進んでいる時にはペースを出せていたし、サルディニアに向けてたくさん学んだことがあった。適切なチョイスをすれば、今回の金曜日のようなペースを出せるはずだ」
■クレイグ・ブリーン/総合8位(↓)
「言うまでもなく、今回はベストの内容にはならなかった。金曜日はいい滑り出しができたが、同じ日の午後にパンクで勢いをそがれた。週末を通してマシンを進歩させることができたし、自信も高まっていたが、最終日はブレーキのトラブルでパワーステージポイントを争うことができなかった。気持ちをサルディニアに切り替えて、選手権争いで挽回するためにできる限り最善を尽くす」
■アドリアン・フルモー/総合9位(=)
「自信を取り戻していいラリーになったし、走り切って選手権ポイントもマニュファクチャラーズポイントも獲得できたので、満足していい。新世代のマシンでグラベルを走れて良かったし、サルディニアを楽しみにしている」
■ガス・グリーンスミス/総合19位(↑)
*マニュファクチャラーズ選手権ポイント対象外
「金曜日は順調に滑り出して、この日を終えた時点で今回目指していたポディウム争いに絡んでいた。土曜日の午前は残念ながらタイヤチョイスが外れ、パンクにも見舞われてポディウム争いの望みがなくなってしまった。5番手から8番手まで後退し、その後はとにかく挽回するしかなかった。土曜日の午後も、ストレートで速度を上げようと砂のバンクを使ったが、そこに大きな石が隠れていて、リヤサスペンションがもげてしまった。日曜日はとにかく走るだけだったので、もちろんベストのリザルトではなく、ハッピーでもない。でも、金曜日のパフォーマンスからはポジティブに思えることがたくさんある」
■セバスチャン・ローブ/デイ3でラリーリタイア
「この週末に満足できないのは確か。土曜日の午前にもう終わってしまったというのは、予想していないことだった。土曜日は自分がミスをしてしまい、ターボを破損してしまった。でも、一方でラリーの序盤はマシンはいい走りをして速かったし、4SSを終えたところで首位に立っていたので、滑り出しはとてもよかった。だからこの点はポジティブなこととして覚えておかなくてはならないし、この経験を活かしていく。できれば、今年のほかのイベントでもまた、このマシンを試すチャンスがあることを願うよ」