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WRCサルディニア:トヨタ、今季2度目のグラベルラリーで4連勝を狙う

©TOYOTA

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、6月2日(木)から5日(日)にかけてイタリア・サルディニア島で開催される2022年WRC第5戦ラリーイタリア・サルディニア(グラベル)に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンに加えて、今季3度目の参戦となるエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルムの3クルーをGRヤリス・ラリー1でエントリー。ハイブリッドの新規定ラリー1マシンで迎える2度目のグラベルラリーで4連勝を狙う。また、勝田貴元はTOYOTA GAZOO Racing WRT Next Generationからアーロン・ジョンストンと組んで4台目のGRヤリス・ラリー1で挑む。

(以下チームリリース)


GR YARIS Rally1で臨む2戦目のグラベルラリーで
2022年シーズン4連勝を目指す

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、6月2日(木)から5日(日)にかけて、イタリアのサルディニア島で開催される、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第5戦「ラリー・イタリア サルディニア」に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)の、3台のGR YARIS Rally1で参戦。今季2戦目となるグラベル(未舗装路)ラリーで、シーズン4連勝を目標に戦います。

新時代のハイブリッドラリーカー、GR YARIS Rally1にとって初のグラベルラリーとなった前戦ラリー・ポルトガルでは、ロバンペラが優勝、エバンスが総合2位に入り、チームは1-2フィニッシュを達成。ロバンペラは第2戦から3連勝を飾り、ターマック(舗装路)、スノー、グラベルとあらゆる路面のラリーで優勝。ドライバー選手権首位の座をしっかりと固め、選手権2位のライバルに46ポイント差を築きました。また、ポルトガルで今季初表彰台を獲得したエバンスは、ドライバー選手権5位に順位を上げました。そして、第3戦クロアチア・ラリー以来の出場となるラッピは、今回のサルディニアがこのクルマでのグラベル初戦となりますが、過去2018年大会ではヤリスWRCで総合3位に入っており、相性の良いラリーといえます。また、ポルトガルでは惜しくも表彰台を逃すも、今季2度目の総合4位でフィニッシュした勝田貴元は、今回もTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場。現在、勝田はドライバー選手権3位につけています。

地中海に浮かぶサルディニア島のグラべルステージは、全体的にハイスピードですが、道幅が狭く道のすぐ近くに木々や大きな岩が迫るため、僅かなドライビングミスでも大きな代償を払うことになります。路面は砂状の目の細かいグラベルに覆われており、ステージを1回目に走行する際は、その砂状のグラベルがタイヤのグリップ力を著しく低下させ、特に出走順が早いドライバーたちにとっては不利に働きます。しかし、2回目の再走ステージでは、砂状のグラベルが掃けて下から硬い岩盤が露出。また、大きな石も多く出てくるため、タイヤとサスペンションにとって非常に厳しい路面に変化します。さらに、この時期のサルディニア島は気温がかなり高くなることが多く、同じグラベルラリーでも非常に過酷なコンディションとなることが予想され、クルマ、タイヤ、ドライバーにとって試練の戦いとなる可能性があります。

昨年大会では島北東部のオルビアに置かれたサービスパークは、それ以前にホストタウンを務めてきた北西部アルゲーロのシーフロントに復帰。ただし、ラリーのオープニングステージは2日木曜日の夜にオルビアで行われ、ターマックとグラベルの両路面を走行する、ミックスサーフェスのスーパーSSが行われます。3日金曜日と4日土曜日は、これまで何度も使われてきた定番ステージが中心となり、両日とも島の北部で4本のステージを各2回走行。土曜日については昼のサービスの設定がなく、タイヤフィッティングゾーンしか設けられないため、クルマが大きなダメージを負わないように注意して一日を走り切る必要があります。最終日の5日日曜日は、アルゲーロ北側エリアの風光明媚なシーサイドステージが復活。「カーラ・フルミニ」と、「サッサリ-アルジェンティエラ」の2ステージを、各2回走行します。そのうち、最終のSS21「サッサリ-アルジェンティエラ2」は、トップ5タイムを記録した選手とチームに対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。ステージは全部で21本、合計307.91km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1303.38kmとなります。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
GR YARIS Rally1にとって初のグラベルラリーであったポルトガルは、素晴らしい結果となり、チームは速く信頼性の高いクルマを作り上げたという自信を持ってサルディニアに臨むことができます。とはいえ、ポルトガルと同じような結果を出すのは、決して簡単なことではないと理解しています。サルディニアは気温が高く、路面は硬く、多くの石が転がっています。また、出走順による路面のコンディション変化も大きいため、我々にとってはポルトガル以上に不利な条件での走行になるはずです。それでも、カッレは現在絶好調ですし、エルフィンも先週末の戦いを経て自信をつけたはずです。そして、今回はエサペッカが我々のラインナップに復帰しますが、彼は過去サルディニアで良い結果を残しているので、有利な出走順を追い風にきっと速く走ってくれることでしょう。

エルフィン・エバンス
ポルトガルではいい結果を残すことができて良かったです。心から満足できた週末ではありませんが、次のサルディニアに繋がるラリーになったと思います。チームとしては、グラベルでのクルマの仕上がりが良いことを確認できましたし、次のラリーに向けてさらに改善できると思います。サルディニアのステージは、ポルトガルの一般的なステージに比べると、路面のベース部分が硬いという傾向がありますが、それでもキャラクターが比較的似ているラリーが2戦続くのは助かります。天候はさらに気温が高くなりそうなので、クルマにとってもドライバーにとってもハードな週末になるでしょう。

カッレ・ロバンペラ
サルディニアもまた、タフなラリーになるでしょう。以前、サルディニアのステージは自分にとって難しく感じられましたが、昨年はいくつか問題が発生したものの、フィーリングは良好でした。今年は、ステージを楽しみながら速く走れることを願っています。例年のように暑くてドライなコンディションになると、出走順一番手で優勝争いに加わるのはポルトガルの時よりも難しくなると思いますが、それでも、できる限り最高の仕事をするという自分のターゲットは変わりません。さらなる改善に集中して取り組む必要はありますが、グラベルでのクルマのベースはできていますし、既にいい状態にあると思います。

エサペッカ・ラッピ
GR YARIS Rally1のグラベルでの高いパフォーマンスをポルトガルで目にし、来週のサルディニアへの期待がさらに高まりました。もちろん、他のドライバーに比べるとグラベルでの走行時間は少ないですが、ここまでのところフィーリングはとても良く、チームも良い仕事をしてくれていると思います。サルディニアはロケーションも天気も素晴らしいですし、以前このチームにいた時もいい戦いができたので、本当に楽しみです。金曜日は出走順もいいので総合4位以内、できれば表彰台を目指して戦いたいと思います。



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