2022年シーズン全日本ラリー選手権第5戦「MONTRE 2022」の初日は、6月11日(土)に6カ所のスペシャルステージを走行。ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(シュコダ・ファビアR5)が、眞貝知志/安藤裕一(トヨタGRヤリス)に1分21秒2差をつけて、初日トップに立った。1分32秒1差の3番手には、柳澤宏至/加勢直毅(トヨタGRヤリス)がつけている。
新たに群馬サファリパーク内にサービスパークを置いた2022年のモントレーは、有観客での開催を実現。セレモニアルスタートも実施され、サービスパークに隣接する駐車場には物販・展示ブースが設けられたラリーパークが設置されている。
ラリー初日、泥やギャップが存在する荒れた路面に多くのクルーが苦しめられ、パンクやアクシデントが続出。JN1クラスは、SS1でベストを刻んだ新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)がSS2でクラッシュ、同じステージでは奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス)が駆動系トラブルでリタイアを決めた。続くSS3では勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリス)がコースオフにより、ラリー続行を断念している。
ポイントリーダーのコバライネンも、SS2で左フロントタイヤをパンクし、1分以上のタイムロスを強いられてしまう。ところが、SS3でトップに立った福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアR5)も、SS5で右フロントタイヤをパンク。SSの途中でタイヤ交換を余儀なくされ、4分以上の遅れを喫して首位から陥落してしまった。これでトップに立ったコバライネンは、19.65kmを走行するSS6では2番手以下に30秒以上の大差をつける圧倒的なベストをたたき出し、大差の首位で初日を終えた。
併催されているAPRCでもトップを独走するコバライネンは、サバイバルラリーとなった初日を振り返って、「SS5ではガードレールにヒットしたけれど、大きなダメージにならなかったのはラッキーだった。SS5は本当に厳しコンディションでかなりスローペースで走ったんだけどね。いいマージンを得たけれど、このラリーでは何が起こるか分からないよ」と、慎重なコメントを残した。
1分21秒2差の2番手は、SS5でセカンドベストを刻み、前を行く柳澤をパスした眞貝。「自分的に良いセットアップが見つかって、午前中よりはペースアップができました。トリッキーなステージは乗り越えられたので、明日は今日ほど厳しい状況にはならないはずです。しっかりと危ない箇所を見極めて、チームにデータを持ち帰りたいです」と、笑顔を見せている。
一方、久々の実戦となった柳澤は、初日3番手に「午前中からセットアップを変えていないのに、イマイチタイムが上がりませんでした。久々に乗ったクルマですし、制御に問題が出ているのかもしれないので、エンジニアにチェックしてもらいます」と、首を傾げる。
1分48秒3差の4番手は三枝聖弥/石田裕一(スバルWRX STI)、5番手は併催のAPRCにも参戦するマイケル・ヤング/エイミー・ハドソン(トヨタC-HR)。6番手には、SS2のバーストで大きく遅れた鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI)が続いている。