WRCサファリ、シェイクダウン終了後に行われたイベント前カンファレンスの内容(抜粋)。昨年、WRCカレンダーに復帰した名イベントを制したセバスチャン・オジエは、今季3度目の参戦。昨年も序盤トラブルに遭いながら優勝を飾った予測不能のイベントが今年はさらにハードになっていると警戒する。
●WRCプレイベントカンファレンス出席者
セバスチャン・オジエ=SO(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
ティエリー・ヌービル=TN(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
セバスチャン・ローブ=SL(Mスポーツ・フォードWRT)
Q: セブ、昨年の覇者として、今回は連覇を目指す立場だ。またサファリラリーに参戦することについて、どう考えているか。昨年経験したこのイベントを迎えるにあたり、どのような気分か
SO: 今回、ここに戻ってきた主な理由は、昨年、ここの雰囲気がうれしいサプライズや驚きであったこと、そしてラリーを取り巻く人々の情熱だ。そして、ここで勝ったのであれば、そのフィーリングはよりいいものになるし、また挑みに来たくなる。ビッグチャレンジになるし、コンディションは昨年よりも格段にハード。だから誰でも、どこかでトラブルに遭うことになると思うよ。
Q: 誰もが、去年よりずっと険しい挑戦だと言っている。昨年と何が違って、そのようなことになっているのか
SO: シンプルにコンディションがラフになっているし、石や“フェシュフェシュ”(特有の細かい砂)が多いセクションがある。フェシュフェシュでは、その下がどうなっているか分からないから、思いがけないことが起こる。予想が難しい。同時に、マシンに関してはオーバーヒートなどの心配もあり、自分が一切コントロールできない要素がたくさんある。でも、最終的には戦って、最大限の力を発揮するだけのことだ。
Q: ラリーはスーパーSS(ナイロビのカサラニ)から始まり、金曜日からタフな戦いになる。昨年勝っているが、昨晩はトップ3は狙えるかもしれないと話していた。そのつもりなのか
SO: そうだね、ここでは多かれ少なかれ、みんなが賭けに出ることができる。何が起こるのか、まったく分からない。でも、どうだろうね、自分はキャリアの中で5位や10位に入るためにラリーをスタートしたことはなく、トップを狙うためにここに来ているから、そうなれたらいいね。ステージによっては楽しめるところもあれば、リスクを負って攻めることもあるし、クレバーになるべきところもある。
Q:(ティエリー・ヌービルに)昨年は見事なペースで、ステージに迅速に対応しどのようにドライブすればいいか分かっているようだったが、日曜日にすべてが一転してしまった。昨年から学んだことで、今年に活かせることはあるか
TN: 昨年は、このイベントに関しては少しナーバスになっていたし、どのようにアプローチすればいいか、まったく分からなかった。昨年のことは、今回どのようにすればよいかを知るうえで、いい経験になった。今回は、トラブルに遭った時のために万全の準備をしなくてはならないことを分かっている。対策は常に持っているが、今回は初めてノートラブルのイベントにして、いい週末になることを心から楽しみにしているよ。
Q: 昨年は、土曜日の最後のステージ、Sleeping Warriorで雨が降り、カオス状態になったドライバーもいた。今年も少し雨の予報が出ている。レッキ中に雨には見舞われたか。その場合、どのような感じだったか
TN: 少しウエットがあった。この週末がどのような状況になるのか、予想するのは難しい。昨年を振り返れば、土砂降りになってスリッパリーになり、とてもドライブがしにくかった。でも、ステージでのコンディションはみんな同じ。今年は雨が降るかもしれないし、そうなるとチャレンジングになるが、それも受け入れなくてはならない。
Q: 今年は新ステージが2本あるが、どう見るか
TN: 正直、新しいステージはあまり気に入っていない。それほど楽しめない感じかな。特に日曜日のステージだ。“フェシュフェシュ”では、下に何があるか分からない。
Q: (セバスチャン・ローブに)お待たせ。またここに戻ってきたのはうれしいか
SL: うれしいね。戻ってきたかったよ。たくさん思い出があるし、また来られてうれしい。